研究課題/領域番号 |
20K00596
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
橋本 修 筑波大学, 人文社会系, 教授 (30250997)
|
研究分担者 |
阿部 二郎 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50400057)
大島 資生 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (30213705)
安部 朋世 千葉大学, 教育学部, 教授 (00341967)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | ディスコース / 複文 / 従属節 / 単文連鎖 / 文の接続 / 作文教育 / 接続詞の学習 / 連文 / ディスコース文法 / 接続詞 / 接続詞の習得 / 遠隔共起 / 談話 / 文連鎖 / 複文産出の発達 / 日本語文法 / 引用節 / 修飾節 / 談話文法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は日本語の複文に対する多様なアプローチのうち、談話における文連鎖との関係に 焦点を置いて行う研究である。現在までの複文研究の成果を参照しつつ、あらたな段階として「複文と文連鎖との共通点・相違点」という観点からの解明を行う。 2つの出来事を表現する際には大別して複文という1つの文であらわす手段と、2つの単文であらわす手段との2種類があるが、その2種類のどちらの手段が採用されるかについての各種条件について、これまでなされていない組織的な分析をおこなう。また、見いだされた各種条件について、意味論的・語用論的諸理論の検討・他言語との対照を通して、その意味づけ・位置づけを行う。
|
研究成果の概要 |
当該の課題において、概ね計画していた領域それぞに新しい知見を得ることができた。本研究は大きくは複文・単文連鎖の構成要素となる、それぞれの言語ブロックについての基礎的な性質を解明すること、それぞれのカテゴリにおける複文・単文連鎖を比較し互換可能性などの振る舞いを明らかにすること、これら複文・単文連鎖にかかわる文法事項の習得・運用について解明することの3つを大きな目的としていたが、第1点については特に複文テンス、および引用節の振る舞いについて、第2点については特に原因理由節と対応する単文連鎖との関連について、第3点については接続詞の遠隔共起の習得について、オリジナルな知見を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文章、ディスコースの構成原理は、文の内部構造の構成原理より解明が遅れているが、本研究によって解明すべき文章、ディスコースの構成原理のうち、「潜在的に多数並んでいる命題群のうち、どこを単文とし、どこをつなげて複文として産出する(できる)のかについて、部分的ながら明確な知見を得たことが学術的意義として重要である。 また、習得研究の側面としては、接続詞の遠隔共起について、そのメタ認知、メタ認知の表出と運用能力がトレーニングによってどうか可能であること、語彙は少ないものの、特定語彙の遠隔共起にとってトレーニングの適正時期を明らかにしたことが学術的・社会的義として重要である。
|