• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

言語レパートリーの構造と形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K00623
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02060:言語学関連
研究機関大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所

研究代表者

福永 由佳  大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 准教授 (40311146)

研究分担者 吉田 さち  跡見学園女子大学, 文学部, 准教授 (10587786)
鑓水 兼貴  大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 共同利用推進センター, プロジェクト非常勤研究員 (20415615)
高橋 朋子  近畿大学, 語学教育センター, 教授 (30635165)
三井 はるみ  國學院大學, 文学部, 教授 (50219672)
高木 千恵  大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (50454591)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード言語レパートリー / 言語接触 / 言語使用 / 多言語環境 / 言語変種 / 言語景観 / 多言語 / 社会言語学 / 方言学 / 日本語教育学
研究開始時の研究の概要

本研究は、日本に住む人々(日本人と外国人)の「言語レパートリー」(日常生活において使用・接触によって形成される言語的資源の総体)の構造と形成過程の解明が目的である。
言語レパートリーの研究では、{外国人・日本人}×{外国語・日本語}×{標準変種・方言変種}×{使用・接触}という網羅的視点と、それぞれの要素が二項対立ではない連続的視点が重要である。
本研究では、個人(外国人・日本人)の言語レパートリーの調査と、社会の言語レパートリーの調査(言語景観調査)を実施し、分析を行う。

研究実績の概要

COVID-19の蔓延状況、特に2022年初頭以降に感染力の強いオミクロン株への急速な置き換わりが進み感染拡大防止が引き続き求められる状況において、本研究課題の研究環境は、昨年度に引き続き困難であった。こうした厳しい研究環境下で、今年度は本研究課題において実施した2件のweb調査(①大学生対象のweb調査と②国語研究所の共同研究プロジェクト等との連携で実施した日本人及び外国人(中国、韓国、ネパール、フィリピン)対象のWeb調査)について、昨年度に行った口頭発表ならびにシンポジウム等における成果発表をもとに、研究論文等の執筆準備に着手した。2件のweb調査のうち、①大学生対象のweb調査については、1)多くの大学生が母語以外の言語と接触する場を日常的に持ち、接触する言語・言語変種の種類や数が場面ごとに異なること、2)言語使用状況については、各場面で接触している言語・言語変種を資源とし、自らのレパートリーとして活用しつつあることが窺えた。いわゆる「日本語モノリンガル」とみなされがちな人々の中にも日常的な多言語環境が存在し、ひいては多言語話者となる可能性を潜在的にもっていることを示唆されており、昨年度を行った口頭発表2件の内容をもとにした研究論文の準備に着手した。②日本人及び外国人対象のweb調査については、口頭発表2件をもとに、報告書の執筆を行った。報告書は、研究代表者の所属先である国立国語研究所の学術情報リポジトリにおいて今年度末に公開した。さらに、言語レパートリーについての専門家による講演会及び補完的な質的調査を計画したが、関係者のCONVID-19罹患により、来年度に延期することとなった。研究活動では、オンラインを積極的に活用し、研究メンバー全員が意欲的に研究活動を推進し、本研究課題の目的達成に資する成果を挙げた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画では、専門家による講演ならびに補完的な調査を計画していたが、関係者のCONVID-19罹患により、年度内に実現できなかった。しかし、前年度までに実施した2件のweb調査のデータ整理及び分析を進め、研究論文等の準備を進めた。報告書は代表者の所属機関である国立国語研究所の学術情報リポジトリで年度内に公開中した。今年度はオンライン会議4回を行い、会議に加えオンラインチャットツールを活用し活発な意見交換を行った。

今後の研究の推進方策

本研究課題の今後の推進方策は、当初計画に挙げた、①個人の言語レパートリーを調査する「言語レパートリー調査(外国人調査・日本人調査)」、②社会の言語レパートリーを調査する「言語景観調査」を可能な限り実施・展開することである。これまでに2件のweb調査を行い、それぞれの研究データからは、言語レパートリーの形成に関わる知見の萌芽がいくつか見られることがこれまでの分析から明らかになっている。これらの萌芽を研究メンバーの専門(多言語使用、外国人の言語使用、日本人の方言使用等)の観点から、より深く探求し、積極的に成果を発信する予定である。本研究課題を推進するうえでの最も困難な課題は、COVID-19の感染状況であるが、2023年5月8日以降、感染法上の位置づけが「5類感染症」に変更され、政府として一律に日常における基本的感染対策を求めることはなくなった。一律の行動制限などの規制がなくなったたものの、対面調査の実施にはこれまでと同様の配慮が求められる。本研究課題において蓄積してきた情報やweb調査で得られた知見を参照し、良質なデータを安全に収集することが可能となるような調査方法や調査対象を選択する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 大学生の受動的な言語接触─「見せる調査」「聞かせる調査」の結果から─2023

    • 著者名/発表者名
      高木千恵・福永由佳・高橋朋子・三井はるみ・鑓水兼貴・吉田さち
    • 学会等名
      多言語化現象研究会 第81回研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 場面別にみる大学生の多言語環境:ウェブアンケート調査から2023

    • 著者名/発表者名
      高木千恵・福永由佳・三井はるみ・吉田さち・鑓水兼貴・高橋朋子
    • 学会等名
      多言語社会と言語問題シンポジウム2022-2023
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 「日本の多言語多文化状況における言語問題に関するウェブ調査」報告2022

    • 著者名/発表者名
      福永由佳・鑓水兼貴・高木千恵・高橋朋子・三井はるみ・吉田さち・朝日祥之
    • 学会等名
      第243回 NINJALサロン
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 日本の多言語多文化状況における言語問題に関するウェブ調査(2021年度調査)報告書2024

    • 著者名/発表者名
      福永由佳, 朝日祥之, 鑓水兼貴
    • 総ページ数
      510
    • 出版者
      国立国語研究所
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi