研究課題/領域番号 |
20K00649
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
|
研究機関 | 跡見学園女子大学 |
研究代表者 |
中西 太郎 跡見学園女子大学, 文学部, 准教授 (30613666)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 台湾 / あいさつ表現 / 変化モデル / 言語行動 / 対照研究 / あいさつ / 日本語 |
研究開始時の研究の概要 |
台湾におけるあいさつ表現の使用実態について、地域差、場面差、世代差、社会的構造差(都市規模スケール)の観点から捉え、使用実態を記述する(Ⅰ)。そして、その使用実態を基盤にして、変化の過程、及び変化に関わる要因を見極める(Ⅱ)。さらにそれを踏まえて、日台の通言語的あいさつ表現変化モデルを構築する(Ⅲ)。
|
研究実績の概要 |
本研究では、日本と台湾の通言語的なあいさつ表現変化モデルを構築することを目的としている。そのために、まず、いまだ解明されていない台湾におけるあいさつ表現の使用実態について、地域差、場面差、世代差、社会的構造差の観点から捉え、その使用実態を記述する必要がある。その使用実態を基盤にして、台湾のあいさつ表現の変化の方向とその過程、変化に関わる要因を見極める。 台湾のあいさつは、変化モデルの構築に適した多様性を持っているが、その実態の記述は定型的なあいさつに偏っていた。研究代表者が日本語を対象に定型的なあいさつ以外も射程に入れることで確立した、変化モデルの構築にまで至るあいさつ表現(非定型の表現を含むあいさつを「あいさつ表現」と呼ぶ)の研究手法により、台湾における一貫したあいさつ表現の研究土台を構築することを企図している。 3年目は、このような目的設定の下、前年度に行ったオンラインでのアンケートを分析し、台湾の昼の場面のあいさつ表現として見られる食事尋ねの表現の定型化の度合いに、場面差、地域差があることを解明した。 それとともに、その成果を学会で発表するに至った。また、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、現地への渡航が困難な時期には、台湾北部地域を対象に、年代差、都市構造差を検討するためのオンライン調査を行った。さらに、台湾渡航が可能になった年度末には、現地にわたり、面接調査、および今後のアンケート調査実施のためのネットワークづくり、そして現地での資料収集を行うことができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初、実施予定だった現地での面接調査をオンラインでのアンケート調査に変更したが、2回実施したその調査の質を見ても、一定程度の結果を得られそうであり、ここまで調査手法の計画変更こそあるものの、順調に取り組みを進めることができているため。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度も、新たに現地アンケート調査によって得たデータの分析に注力するとともに、学会発表や論文などを通じて、その研究成果を発信していく予定である。 一方、年代差、都市構造の観点では、現在までに分析が終了している範囲で、顕著な都市構造差が見られていない。そのため、朝の出会いなど、他場面に分析範囲を広げ、検討を行うとともに、この原因を追究し、調査地点・調査場面の必要性が生じた場合、現地に渡って面接調査やアンケート調査を実施することも考えられる。
|