研究課題/領域番号 |
20K00677
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 中京大学 (2021-2022) 新潟大学 (2020) |
研究代表者 |
土橋 善仁 中京大学, 国際学部, 教授 (50374781)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 統語音韻インターフェイス / 線形化 / 最小探査 / 主要部パラメータ / 第3要因 / 語順 / ミニマリズム / 外在化 / ラベル付けアルゴリズム |
研究開始時の研究の概要 |
日本語や英語のような自然言語の発話(文)は、句の組み合わせから成り、句は語の組み合わせから成り立っている。つまり、小さな単位から順に、語、句、文(節)という階層をなす形になっている。そして、これらの単位は、それぞれ音韻的な単位(アクセント付与やイントネーションの領域)と密接に関わっている。本研究は、生成文法と呼ばれる理論言語学の観点から、これらの音韻的な単位が統語(文法)的な構造とどのような関係にあるのかを明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
近年の統語理論では、統語対象物(Syntactic Objects: SO)が適正に解釈されるようSOにラベル付けをするアルゴリズム(Labeling Algorithm)が主要な研究課題となっており、SOのインターフェイスでの解釈が理論の主導概念の1つになっている。本研究の目的は、音韻部門におけるSOの解釈に焦点をあて、第3要因(third factor)の原理である最小探査(Minimal Search)やゼロ探査(Zero Search)が音韻句やイントネーション句の形成に関与していることを示すことである。また、外在化(Externalization)の過程には線形化が不可欠であるとされるが、線形化には3種類あり、これらが適用される基本単位が韻律領域(韻律語、音韻句、イントネーション句)に対応していることを示し、韻律領域形成を線形化に還元することを目指している。 当該年度では、当初の計画では想定していなかった新たな線形化のメカニズムに関する着想を得た。これは、最小探査で見つかる要素(統語的な主要部)同士の左右隣接性が語順決定に関わっているというものである。従来は主要部パラメータと呼ばれるメカニズムにより、統語的主要部とその補部(句)の間の先行関係にもとづいて語順が記述されてきたが、新たな着想は、主要部と句ではなく、主要部と主要部を隣接させるか否かが決まると、結果として主要部と句の順序が決定されるというメカニズムである。これにより、各言語の主要部の形態的な具現方法が語順の決定に密接に関わっているという従来の言語類型論研究の観察を具体的な形で理論的に定式化できるようになる可能性が見えてきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
語、句、文レベルの線形化の包括的な研究を想定していたが、当該年度では新たな着想を得たことで語レベルの線形化のメカニズムを明確な形で示すことができるようになり、句や文のレベルの研究の基礎部分を構築することができた。
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今後の研究の推進方策 |
新たに提案したメカニズムにもとづき、語レベルでの言語間の語順の差異を統語的主要部の形態的特性に基づき説明できるよう、多くの言語の形態と語順の関係を精査する。隣接する形態素間の韻律的特性も考慮する。その上で、句や文レベルの韻律的な振る舞いとの関係にも着目する。
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