研究課題/領域番号 |
20K00678
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
小町 将之 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (70467364)
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研究分担者 |
大瀧 綾乃 静岡大学, 教育学部, 講師 (60840676)
田村 敏広 静岡県立大学, 国際関係学研究科, 准教授 (90547001)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 極小主義 / 第二言語習得 / 動詞のアスペクト / 感情表出 / コピー形成 / 第二言語獲得 / GET受動文 / 再帰代名詞 / 明示的文法指導 / タ形 / ミニマリストプログラム / 直接否定証拠 / 項省略 / 省略現象 / 日英語対照 / 母語獲得 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、言語表現としての省略現象の背後にある談話文法と文文法の諸要因を明らかにすることを目的として、日英語対照、母語獲得、第二言語獲得の3つの視点から総合的にアプローチする。省略現象には、「ある言語表現が音声的に表出されないにも関わらず、その意味内容を伝達できる」という普遍的特徴が見られる一方、どのような要素が省略できるかについては、言語間相違も見られる。省略の認可条件に関わる普遍的な要因と個別的な要因とを仕分ける作業を、文法研究、母語獲得研究、第二言語獲得研究の相互作用によって明らかにする。
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研究成果の概要 |
言語表現において、音声的に表出しない要素が担うはずの意味内容を伝達するための言語機能のメカニズムについて、統語論、談話文法、第二言語習得、それぞれの観点から研究を行った。統語的なメカニズムでは、コピー形成のプロセスが統語構造を解釈するために必要な条件を検討した。談話の観点からは、話し手の感情表出を生み出す基盤となる要因として、動詞のアスペクト的特徴を検討した。第二言語習得の観点では、他動詞の目的語欠如の誤りについて、学習者が手がかりとする要因を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの言語研究において、言語の省略現象は、様々な観点からそれぞれの文脈で深く探究されてきたが、その成果が相互に参照されることは稀で、我々はこの言語現象を総合的に理解できているとは言い難い状況にあった。本研究では、異なる分野を専門とする3人の研究者がそれぞれ、複数の観点から掘り下げた知見を相互参照しながら全体像を探るアプローチを取ったが、その結果、動詞の目的語の省略を許容する要因について、一定の見通しを付けることができた。このことは、異なる分野間の協働を推進するために、分野間の垣根を下げる一定の効果があったものと思われる。
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