研究課題/領域番号 |
20K00710
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
武田 誠 早稲田大学, 日本語教育研究センター, 講師(任期付) (40802129)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 接触場面 / ビジネス場面 / インターアクション / 言語管理 / 複線径路等至性アプローチ / 文化心理学 / 社会言語規範 / 社会文化規範 / 組織社会化 / 外国人社員 / 規範形成 / 等至点 / 言語管理理論 / 規範 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、①外国人留学生および外国人社員がビジネス場面で、どのような行為が適切であるかと考えているのか、②その「適切さ」がどのような要因によって形成されるのかを明らかにし、③その形成プロセスのモデルを構築しようとするものである。 本研究の成果は、場面に応じて適切な日本語の運用ができるようになることを目指す「インターアクションのための日本語教育」の内容と方法の開発に貢献しうるものだと考えられる。
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研究実績の概要 |
本研究は「インターアクションのための日本語教育」の観点から、①外国人留学生および外国人社員が用いる規範を抽出し、②その形成要因を明らかにした上で、③ビジネス場面における規範形成プロセスのモデル構築を試みたものである。以上の研究目的達成のために2つの研究課題を設定した。研究課題1では、外国人留学生のインターンシップ研修場面において用いられる規範とその形成要因を明らかにすることを試み、研究課題2は日本国内の日本企業などで働く外国人社員がビジネス場面で用いる規範とその形成要因を明らかにするものである。 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、対面でのインターンシップ研修が中止されたこと、調査協力を予定していた教育機関の都合により当初の計画どおりの調査実施が困難となったことに加え、研究代表者の所属組織における業務多忙化により、全体的に進捗が遅れている。 研究課題1は、調査依頼機関、データ収集方法の変更を検討したが、今年度も調査が実施できなかった。 研究課題2に関しては、複線径路等至性アプローチ(TEA)により明らかにした、元外国人留学生社員による日本企業での規範の形成過程の分析の精緻化を進めている。今年度は「多言語社会と言語問題シンポジウム2022-2023」(2023年3月)で発表した、言語管理プロセスと、TEAの枠組みの一つである「発生の三層モデル」との関わりについて再検討し、非公開、小規模の報告会で研究成果を公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナ感染症拡大の影響、および調査協力を予定していた教育機関のカリキュラム変更により当初の計画どおりの調査ができなかったことに加え、2023年度は所属機関での業務の増加により、新たな調査を実施することが困難であった。このため、進捗が遅れている。 研究課題1は、昨年度までと同様、当初の予定どおり実施が困難な状況であった。 研究課題2は、昨年度末(2023年3月)の学会発表で得られたコメントをもとに、分析の精緻化を進めている。また、今年度末(2024年3月)に非公開、小規模の成果報告会を実施し、これまでの研究成果の共有し参加者から意見を得た。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の再延長申請を行ったため、2024年度まで本研究の継続が可能となった。また、2024年度中は、研究時間が確保できる見込みのため、同年度中に研究課題の遂行を進めていく予定である。 前年度の報告にも記したとおり、研究課題1は、インターンシップ経験者に対しても質問紙調査による量的な研究方法を採用することも検討し、進めていく予定である。 研究課題2は、新たな調査協力者候補に調査協力を要請し、逐次インタビュー、データ分析を進めたいと考えている。 研究成果の公表方法としては、通常の学会発表に加え、他の研究者とのラウンドテーブル形式での発表や、合同シンポジウム開催などの方法を検討している。
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