研究課題/領域番号 |
20K00738
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
中山 英治 大阪産業大学, 国際学部, 教授 (50546322)
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研究分担者 |
門脇 薫 摂南大学, 国際学部, 教授 (40346581)
松尾 憲暁 岐阜大学, グローカル推進機構, 助教 (80626656)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 教師間協働 / 日本語非母語話者教師 / 統合型協働モデル / 教師研修 / タイとベトナム / タイ / 東南アジア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、東南アジア(特に日本語教育の成熟期を迎えているタイと日本語学習者数が増加しているベトナム)の日本語教育現場を対象として、そこで活躍している日本語非母語話者教師と日本語母語話者教師の協働の実態を調査して、どのような理想的な協働がなされているのか、どんな課題を抱えているのかを研究する。その調査をふまえて、海外現地に関心を持って日本語教師を目指す人々のために、新しい教師研修を開発して、日本語教師教育に貢献する。
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研究実績の概要 |
本研究は、海外の日本語教育現場における非日本語母語話者教師(Non-Native Teacher)と日本語母語話者教師(Native Teacher)との間に展開される教師間協働に関する質的な研究である。東南アジアでは、特にタイとベトナムにおける学習者の増加が見られる一方で、日本語教師の不足が不足しているが、現在もその教師不足は変わっていない。また、教師間協働の研修がある一定の水準に到達しているが、それを踏まえた教員養成や研修は、今後の喫緊の課題になっている。そうした背景の中で、本研究では海外現地の非日本語母語話者教師へインタビューを実施して、その協働に関する事実や考えをリサーチして協働モデルを構築し、これまで構築してきている日本語母語話者教師のモデルと統合させて、教師間協働のリアルに迫ろうとする研究である。 昨年度までは、コロナ禍の影響で実施ができなかった国内移動と海外現地の調査が可能となり、まずは国内で教師間協働に隣接する研究領域の研究者と情報交換会を2回(大阪と東京)行った。また、教師間協働の知見を利活用して教師間協働の視点からパターンランゲージを開発するためのワークショップを開催した。ワークショップでは、クリエイティブシフト株式会社の専門の講師に依頼して、パターンランゲージ作成に関する支援をいただいた。具体的には、パターンランゲージの基本概念、データマイニングの方法、ランゲージ作成の様々な留意点などをレクチャーしてもらった。さらにタイの日本語教師らへのインタビュー調査をバンコクで実施して、現地の日本語教育関連の研究会(タイ国日本語教育研究)、教師間協働の新たな教師研修の提案を骨子とした口頭発表(「教師間協働研究の知見を盛り込んだ新しい教師研修のコンセプト」)を行った。今年度は7月にベトナムの教師研修として本研究者チームによるオンライン研修会を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度までのコロナ禍の影響は、ようやく明けたが、当初予定していた海外現地での調査は、昨年度に実施したタイだけではなく、ベトナムも残っている。こちらの方面にはまだ着手できていないが、今度予定しているオンラインによる教師研修会で、ベトナム教師へのインタビュー調査の機会を得るため依頼を行う。また、パターンランゲージの開発のための分担者との作業もまだ遅延している状況であったので、研究期間を今年度一年延長した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度にはパターンランゲージ開発のためのデータ収集のうち、タイ調査は終了しているので、次回はベトナム調査を実施したいところである。実際に調査をしたタイのデータは研究代表者分と分担者分を総合して管理している。このデータの分析と考察を夏季休業期間内に実施して、遅延を取り戻したい。さらに、タイとベトナムのデータが採集され、データの精査が終わったら、パターン・ランゲージという教師研修のための支援カードツールの開発に進みたいと考えている。年度末の研究期間終了時にタイかベトナムで実際に教師研修会を開催して、教師間協働の意義を海外現地に浸透させていきたい。
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