研究課題/領域番号 |
20K00765
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
松本 敦 関西福祉科学大学, 心理科学部, 講師 (20588462)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脳波 / 外国語能力評価 / 一般線形モデル / 外国語能力 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではスピーチなどの自然な外国語音声を聞いているときの脳波を計測し,個人の外国語能力を神経科学的な指標によって評価することを目的とする。単語力,文法理解力,聞き取り能力,文脈理解力などの各種外国語理解能力を脳波から簡便に評価し,予測することを目指していく。脳活動から外国語能力を評価することによって,ペーパーテストには顕在化しないような外国語能力の違いを可視化し,従来のペーパーテストと組み合わせることで新しい外国語能力の評価法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では自然な発話刺激を聴取している際の脳波を記録し発話中の単語等に対する脳波反応を特定した。聴取者の外国語能力の差異によって脳波の反応がどう異なるのかを検討した結果、P2成分やN400成分などの脳波反応の振幅や潜時が聴取者の外国語聞き取り能力によって変化することが示された。また、これらの脳波反応を特徴量とする統計的モデルを構築し、その統計モデルから聴取者の外国語聞き取り能力をどの程度予測できるのかを検討したところ、予測値と実測値の相関係数は0.51となり、精度をもった統計モデルを構築することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳波を用いた先行研究では主に脳波の一部である事象関連電位(ERP)が用いられてきた。ERPの研究では特定の刺激に対する反応を計測するために刺激を時間軸上で離散的に呈示することが常であった。このような離散的な呈示手法では多くの単語が連続的に出現する現実の聞き取りとは状況がかい離しており,現実環境の外国語能力を反映しているのかという指摘は古くから成されてきた。本研究の結果は自然な音声に対する理解力を客観的に脳波から評価できるようになる可能性を示唆する点において重要であると考えている。
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