研究課題/領域番号 |
20K00771
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
内藤 稔 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (90507211)
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研究分担者 |
金田 拓 帝京科学大学, 教育人間科学部, 講師 (10759905)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | コミュニティ通訳 / 教材開発 / 子育て支援 / ロールプレイ / 外国人 / 児童生徒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、コミュニティ通訳者を養成する教材の試作である。コミュニティ通訳では行政分野、特に就学時児童をもつ外国人保護者への言語支援の必要性が高い反面、現状存在するプログラムでは十分な訓練の仕組みや、それを支える研究・調査、ひいては教材の開発がなされていない。本研究は全国の地方自治体や国際交流協会などを協力先とし、就学期の児童をもつ外国人住民への多言語支援の実態と、潜在的にどのような問題が存在するかを明らかとするニーズ調査を行う。調査結果に基づいて相談の多く寄せられるシチュエーションを特定し、就学時児童およびその外国人保護者への相談に特化したコミュニティ通訳者養成教材を試作する。
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研究成果の概要 |
本研究で試作した教材は、小学校教職員、外国人保護者、コミュニティ通訳者の3者が揃ったロールプレイ形式のものである。具体的には、小学校での保護者面談等に参加する外国人保護者が、教職員との意思疎通を図るために、コミュニティ通訳者に通訳を依頼する場面を題材とした。 教材は、まずこれら日本語で遭遇頻度の高いシチュエーションのロールプレイを作成し、さらにその後、各言語の翻訳者を雇用して多言語化した。言語は厚生労働省相談ダイヤルでも対応されている言語の中から英語、中国語、ベトナム語、ネパール語の4つを選び、それに加えて、2022年ウクライナ侵攻の情勢を鑑みてウクライナ語を加えた5言語とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コミュニティ通訳者養成という取り組み自体が新しく、まずもってその意味で新規性のある取り組みといえる。加えて就学期の子育て、外国につながる子どもとその保護者を支援するコミュニティ通訳向け教材を開発することは、人材養成を通じて間接的に多言語・多文化共生社会を支援する社会的試みと考えることができる。小学校という、多くのコミュニティ通訳者本人にとって既知の環境であっても、「共通基盤が少ない人間同士で何が障害となり得るか」に関しては、訓練を積まず体系的に習熟することは困難であるため、トレーニング段階で職業人として修練することのできる、本研究で開発した教材の意義は大きいといえる。
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