研究課題/領域番号 |
20K00772
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
畠山 由香子 お茶の水女子大学, 外国語教育センター, 講師 (80722983)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Second Language Writing / Peer Feedback / Peer Review / AWE / 自動採点 / Academic Writing |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、大学でのアカデミックライティング指導におけるピアレビューについて、 (1)学生の成果物(パラグラフやエッセイ)が、ピアレビューの結果どう変化するのか、(2)ピアレビューにおける読み手(reviewer)の学生のライティング力や批判的推敲力は長期的にどう変化するのかを明らかにすることを目的とする。
応募者の担当するアカデミックライティングのクラスを実験群(ピアレビューを行ったクラス)と対照群(統制群、ライティングサポートツールによるフィードバックを受けた学生群)を比較するものとする。また(3)ピアレビュー活動につき、第一言語(日本語)でのインタビューを行い、学生の意識を明らかにしたい。
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研究実績の概要 |
AsiaTEFLではL2学習者のエッセイの修正につき研究発表を行った。ピア・フィードバック群は自動採点群に比べ、「内容」の修正と「合計」修正件数が有意に多く、総単語数も有意に増加した。また、ピア・フィードバックに加えて自動採点の有無と順番の効果を比較したところ、3群間の有意な違いは見られなかったが、初めてピア・フィードバックを実施した群は、合計の修正件数が実施前と比べ有意に増加した。 JACET国際大会では、ピア・フィードバックと自動採点のコメント内容の分析を行った。ピア・フィードバック群では、焦点は「内容」と「言語」の二つで、自動採点群では「言語」と「フォーマット」の二つであった。また、自動採点の有無と順序がピア・フィードバック・コメントに与える影響については、ピア・フィードバックのみの群は「内容」についてのコメントが最も多く、ピア・フィードバック後に自動採点を行った群は、「内容」「言語」「フォーマット」についてコメントしていた。一方、自動採点後にピア・フィードバックを行った群は、「言語」と「内容」についてのコメントが多かった。 RELC国際大会での「How does feedback type affect the quality of L2 writers’ revised essays? Comparison of peer feedback, AWE, and the two combined」では、ピア・フィードバック群の方が自動採点群に比べてより多くの側面で質の向上をもたらすことがわかった。また、自動採点にピア・フィードバックを加えると、「内容」と「言語」面で、ピア・フィードバックに自動採点を加えると、「言語」と「フォーマット」面で、質の向上をもたらすことがわかった。また、修正件数は有意なエッセイの質の向上と中程度から高い相関があることも判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、合計3件の国際学会での研究発表を行い、内1件につき、学会プロシーディングスに論文をAsiaTEFL Proceedings2023に執筆した。
2024年度は論文を執筆し、本研究の仕上げとしたい。
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今後の研究の推進方策 |
来年度の科学研究費申請に向けて、引き続きL2ライティング関係の研究を続けていきたい。
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