研究課題/領域番号 |
20K00796
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
|
研究機関 | 函館工業高等専門学校 |
研究代表者 |
奥崎 真理子 函館工業高等専門学校, 一般系, 教授 (80233451)
|
研究分担者 |
森谷 健二 函館工業高等専門学校, 生産システム工学科, 教授 (90342435)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | eye tracking / fixation / saccade / listening while reading / visualization / 視線追跡装置 / 視線解析 / 英語二重課題 / 自律学習支援 / 英語 / リスニング / リーディング / 二重課題 / 視線追跡 / 学習支援 / 英語読解 / 英語聴解 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,「英語二重課題取組時の視線追跡から導く自律学習支援」と題し,聴解読解問題に苦しむも「何に困っているか言葉で伝えられない」と悩む日本人学習者に英語二重課題(英文をリスニングしながら問題文と選択肢を黙読し答えを選ぶ)と英語音読課題を与え,課題に取り組む際の視線を記録し視線の動向を可視化して学生に自らの認知プロセスを自己分析させ,学習方策の自律的改善を導く学習支援方法の確立と有用性を検証する.
|
研究実績の概要 |
本研究は,「英語二重課題取組時の視線追跡から導く自律学習支援」のパイロット研究である。この研究の最終目的は、TOEICテストのリスニング問題に苦しむも「何に困っているか言葉で伝えられない」と悩む函館高専の学生を被験者とし、学生がリスニング問題に取り組む際の視線を記録し、視線の動向を可視化した上で、学生自身にリスニング問題を解く最中の自分の視線の動向を確認させ、自身の英語音読時の視線動向等も比較させながら、自らの認知プロセスを客観的に自己分析させる。このメタ認知的活動を通じて、学生に学習方策の自律的改善を導く学習支援方法を確立し、その有用性を検証することである。 2022年度には、読字障害を有する学生1名の協力を得て被験者とし、被験者が英語二重課題に取り組む際の視線の動向を可視化した。読字障害は英語ではディスレクシアと呼ばれ、知能面での遅れがなく、視覚や聴覚にも障害がないのに、また、十分な教育とご本人による努力がされているのに、知的能力から期待される読字能力を獲得することに困難がある状態のことを言う。学習上の困難を伴うことになることから、「学習障害」に位置づけられているが、日本では、「識字障害」などと呼ばれたり、読むことができないと書くことにも困難があるため、「読み書き障害」と呼ばれたりすることもある。 本研究では、2021年度に行った実験に加えて、被験者にCD音声で英語を聴きながら文字を追う「聞きながら読む」実験を行い、英語二重課題取組時の視線を可視化した。被験者に目線の動きを振り返らせ、英語を聞きながら読む際の目線の動かし方の改善策を考えさせて、TOEICテストのリスニング問題対策につなげる自律学習支援を試みた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度の計画では、新規の「音読道場」受講者である高専生を対象に英語二重課題取組時の視線追跡実験と自律学習支援を実施し、学生の自律的な学習方策の継続性と学習支援の有効性,研究の再現性を検証することが第一の目的、そして本研究成果を研究分担者と学協会にて発表し,新規の知見を共有化することが第二の目的である。 第一の目的については、実験の同意を得た学生を実験協力者として実験を行い、学生の自律的な学習方策の継続性と有効性、そして研究の再現性を検証することができた。ただし、新型コロナ禍において、協力者が1名であったことは当初予期していない点である。 第二の目的については、昨年度の研究を、国内学会で1回、海外学会で3回発表することができ、新規の知見を共有化することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は研究の最終年度であることから、新規の「音読道場」受講者である高専2年生2名と実験継続の高専3年生,高専4年生,5年生を対象に英語二重課題取組時の視線追跡実験と自律学習支援を実施する一方、本研究成果を研究分担者と広く国内外の学協会にて発表し,新規の知見を共有化しつつ、学生の自律的な学習方策の継続性と学習支援の有効性,研究の再現性を検証し、英語学習に自信を取り戻す学生を増やしていきたい。
|