研究課題/領域番号 |
20K00833
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
大谷 みどり 島根大学, 学術研究院教育学系, 特任教授 (80533299)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 英語学習支援 / 学びの選択肢 / ユニバーサルデザイン / 英語教育 / 特別支援教育 / 支援 / 困難性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「インクルーシブ教育」と「学びのユニバーサルデザイン」のコンセプトを核とし、『通常学級の英語の授業において,発達障害・学習障害を含め様々な特性をもつ子どもたちが抱える困難性と指導上の課題を分析し、「児童生徒のニーズに合った支援方法」を探ると共に、個々の能力を最大限に伸ばせる英語教育の在り方』を検討する。中学高校では、現在開発中の簡易アセスメントと、現場からニーズが高い語順アプリ開発を進めると共に、小学校では、子どもの振り返りを丁寧に分析し、英語学習に関する子どもの困り感を日本語のつまずきとの関連も探りながら把握し、英語学習における小中高校の、より円滑な連携も目指す。
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研究実績の概要 |
今年度は漸くコロナ禍が収まり、本科研の主軸のひとつである海外視察を精力的に行った。アメリカで開催されたIDA(International Dyslexia Association)とASHA(America Speech-Language-Hearing Association)の大会への参加、ボストン近郊に位置するDyslexia支援の草分け的存在であるLandmark schoolの見学と共に、シンガポールとオーストラリアの学校や関係機関を訪問・見学を行った。日本にはまだ紹介されていない取り組みが多々あり、現在、報告書の作成と共に論文化に取り組んでいる。 英語学習における支援の検討・実践については、島根大学教育学部附属義務教育学校に加え、地域の公立学校においても教員と共に、検討・実践を重ねてきた。教員研修については、地域からの依頼に加え、文科省の教員講習開設事業費等 「新たな教師の学び」に対応したオンライン研修コンテンツ開発事業」として、教員研修用ビデオ「英語学習におけるつまずきの背景と支援方法(入門編)」のシリーズ8本を製作した。 開発した「英語語順ソフト」については、使用希望のニーズは高いものの、iPad用に開発したものを、GIGA構想のもと、個々の生徒が使える教室全体の環境での使用には、これまでにはなかった対応が必要になることが分かり、開発者の高橋氏と共に、個々の環境にあわせての調整を進めている。上記の義務教育学校では使用が可能になった。 論文執筆は「多様な子どもたちへの支援の在り方:UDLのオプションへの振り返り分析」AUDELL Journal(英語教育ユニバーサルデザイン研究学会誌) Vol.3 2024.3 19-34. 「国際交流を軸とした小学校、中学校外国語科における学びの接続:未来創造科での探求学習に基づくカリキュラム・マネジメント」 中国地区英語教育学会誌、No. 54,2024、93-105
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
海外視察については、コロナ禍のため2年以上実施できず、今年度漸く一部実現したため、報告論文等の執筆が遅れている。また、開発した英語語順ソフトについては、iPad用に制作していたため、近隣の多くの学校で使用しているChromebook等への様々な対応が必要なことが分かってきた。同じChromebookであっても、学校によりWifi環境やソフト導入についての方針が異なり、新たな対応が必要とされ、その分、語順ソフトの使用が少し遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる本年度は、これまでの海外視察報告をまとめると共に、通常学級における英語学習の支援と個別支援を継続すると共に、これまでの取組を冊子ににまとめる予定である。また今後は、母語の学習・定着との関連も含めながら、支援の効果について、より詳細な分析を進めると共に、英語のつまずきが見取りやすい簡易アセスメントの開発も進める予定である。
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