研究課題/領域番号 |
20K00858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 関西国際大学 (2022) 鈴鹿大学 (2021) 愛知教育大学 (2020) |
研究代表者 |
高橋 美由紀 関西国際大学, 客員教授, 客員教授 (30301617)
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研究分担者 |
柳 善和 名古屋学院大学, 外国語学部, 教授 (40220181)
山内 優佳 広島大学, 外国語教育研究センター, 准教授 (40781365)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ICT機器 / 読むこと・書くこと / 発信力向上 / パフォーマンス評価 / 主体的・協働的な学び / 評価プログラム開発 / 小学校外国語(英語)科 / 4技能の統合的な指導 / 発信力を高める / 児童の能動的な学び / 主体的協働的な学修 / 4技能の統合的指導 / 発信力を高める英語指導 / 読むこと / 書くこと / 指導と評価 / 児童の主体的協働的な学び / 学びを深める指導 / 小学校外国語教育 / ICT機器の活用 / ICT / カリキュラム開発 / 評価プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
外国語教育にICT機器を活用することにより、児童の主体的協働的な学修を深い学びへと到達させることができ、さらに、児童の発信力を高め「読むこと」「書くこと」を含めた4技能を統合的に指導することができると思われることから、これらを実証研究として行ない具体的な指導法とそのカリキュラムを開発する。一方、評価について、「思考力・判断力・表現力の育成や深い学びの習得」を見取るために、児童のパフォーマンス等、発信力に対する評価プログラムを構築する。そして、これらを実証研究として教育実践の場に具体的に提示する。
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研究実績の概要 |
本研究は、小学校外国語教育にICT機器を活用して、①児童の主体的協働的な学修を深い学びへと到達させること、②児童の発信力を高める「読むこと・書くこと」を含めた4技能を統合的に指導するカリキュラム開発、③児童のパフォーマンス等、発信力に対する評価プログラムを構築することであり、さらに、これらの研究成果を教育実践の場に具体的に提示することである。 本年度の成果として、「読むこと」を国語教育と同様に言語教育として捉え、「推測しながら読むこと」と効果的な指導法について論文で発表した。また、ICTの活用や情報教育等の文献研究を踏まえて、指導者用・学習者用デジタル教科書の教材研究を行い、その成果を学校や教育委員会等の指導助言、講演等で発表した。さらに、M県の協力により、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の研究として、デジタル教科書やタブレット端末を活用し、個別最適化と協働学習、CAN-DOリストの活用の視点から、児童が主体的協働的な学びを深める外国語科の授業研究を行った。 これらの研究では、児童の発信力を高めるための工夫として、デジタル教科書を活用して4技能を育成し、また、ペアでお互いのパフォーマンスを録画して、学修者自身が評価できるようにした。そして、児童の発信力を高めるためには、技能面を育成する指導だけでなく、情意面を高めることも重要であることから、ICTを活用して、児童の話すことへの意欲を高める授業づくりについての研究も行った。 さらに、グローバル時代を生きる児童にとって、異文化理解や多文化共生教育も必要であることから、外国語科の教科書に掲載されているような諸外国の子どもたちの生活を理解し、英語でコミュニケーションが図れる活動についても検討した。なお、これらの研究の成果として、論文や学会、国際学会での講演等での発表の他、新聞・雑誌等の記事にも掲載することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍のため、海外での情報収集や調査、国内での小学校現場での実証研究が制限されていたため。 ICT機器を活用した研究を行うための環境として、小学校外国語(英語)科の文部科学省検定済み指導者用デジタル教科書の普及はされたが、タブレット端末や学習者用デジタル教科書教材を活用できる環境が整っていない教育現場も多いため。
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今後の研究の推進方策 |
児童の「主体的協働的な学び」における研究として、ICTを活用した教育を先行実施している海外(シンガポールのような先進的な研究を行っている諸外国等)での情報収集を行い、情報収集した結果を分析し、日本に適した教育の方法や評価について検討する。 また、授業実践研究として、教育委員会や小学校とタイアップして、小学校の外国語(英語)科における「学習者の主体的な学びを促す授業」について検討する。そして、学習者が「意欲」を持ち、課題に向かって、学びを深めていく授業の在り方として、2021年にS市の小学校で実施した研究である「ICTを活用した外国語(英語)での交流活動(S市の2校の小学校がビデオレターを作成し送信後に、オンラインで交流する活動」を参考にして、児童の日常の学習活動に国際協働学習を導入し、タブレット端末を活用する授業づくり等を実施し、児童の主体的協働的な学修を深い学びへと到達させる研究を予定している。また、児童の発信力を高めるために、パフォーマンス力の育成や「読むこと・書くこと」を含めた4技能を統合的に指導するためのカリキュラム開発として、ICTを活用した「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実させた以下の教育を検討している。 ①「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善につなげることの視点から、交流活動やデジタル教科書の活動を通して、児童の技能面の育成と情意面を高めること、 ②タブレット端末やデジタル教科書の視聴覚教材を活用して、外国語(英語)科の教育として、4技能の向上を図るため「聞くこと」から「読むこと・書くこと」につながる授業について検討する。 ③デジタル教材にある学習履歴や録画機能を活用して、児童の発信力を高めるだけでなく、発信力に対する評価プログラムも構築する。 ④グローバル社会への対応として、多文化共生社会を背景にした外国語カリキュラム・デザインをする。
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