研究課題/領域番号 |
20K00860
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
|
研究機関 | 近畿大学 (2022) 宮崎大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
荒木 瑞夫 近畿大学, 理工学部, 教授 (20324220)
|
研究分担者 |
山本 佳代 宮崎大学, 多言語多文化教育研究センター, 准教授 (70438323)
川崎 典子 宮崎大学, 工学部, 准教授 (00775801)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | Virtual Exchange / 外国語学習環境 / 社会ネットワーク分析 / インタビュー調査 / 自律学習 / 言語センター |
研究開始時の研究の概要 |
グローバル化は大学内に多様な交流をもたらし、インターネットの更なる進化と共に、教室内外の海外との繋がりは強まり、複雑化している。全学的外国語教育デザインを担う学内部門(言語センター等)では環境の多様化に伴う、またそれを利用した外国語教育の実施と、根拠に基づく改善のため、環境と学習者の相互の影響把握が必要である。本研究は環境と学習者の相互作用を、量的分析(社会ネットワーク分析(SNA)含む)と質的方法を用い調査する。対象は大学の授業内外の2種の外国語教育実践の事例とする。各々の学習環境の分析と共に応用言語学の方法論としてのSNAの検討を行い、分析結果に基づき教育実践と学習環境の改善案を提示する。
|
研究実績の概要 |
2022年度は、(a)昨年度行った質問紙調査とインタビュー調査に関して分析を行い、学会の研究会等で発表を行った。また、(b)海外の大学生とオンラインで行う協同学習Virtual Exchangeに関して、複数のクラスが参加する新たなプログラムを立ち上げて実施した上で、データ収集を行った。(a)については、地方国立大学にて行った質問紙およびインタビュー調査に関して、社会ネットワークの観点から分析・考察を行い、学会の研究会で研究発表を行った。学習者の英語学習の成功が、しばしば「教室外」の体験がターニングポイントとなる事例が多いことを指摘し、英語教室と「教室外」とのつながりを作る必要性について報告した。しかしながら、研究の過程で学習者は一般的にネットワークの形成にある程度の時間がかかることなどの理由により、今よりも長期的なデータの取得の必要性などが判明し、次年度も継続して調査とデータの取得を続けることとした。また(b)については、新たに近畿大学理工学部にて、台湾・インドネシアの大学の英語教室と日本側の英語教室計5クラスを結び、前期・後期に英語によるオンライン協同学習(Virtual Exchange)を実施し、のべ565名が参加した。日本側の1クラスにおいて参加者のやり取りと言葉と言語学習の気づきに関するデータを収集し、海外の参加者とのやり取りが多様な気づきをもたらすことを確認した。この新しいプロジェクトに関しても、参加者間のつながりと気づきとの関連を長期的に確認する必要が生じたため、次年度も調査を継続する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は、社会ネットワーク分析(SNA)の方法論の研究を進める過程で、より長期的なデータを取る必ようがあることが判明した。また英語によるオンライン協同学習(Virtual Exchange)の実施に関して、教育実践以外の要因でデザインを変える必要が生じ、その修正と実行に時間を要した。改めて実施に見通しがたったため、次年度に安定したデータ収集を目指す。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は、データ収集を継続し、社会ネットワーク分析の観点からの分析を進める。またVirtual Exchangeも、より安定した運営形態のもとで、データ収集の継続を試みる。また、学会発表や研究会等で発表しフィードバックを得るべく準備を進める。
|