研究課題/領域番号 |
20K00890
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
吉村 富美子 東北学院大学, 文学部, 教授 (80310001)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | nominalization / EFL reading / self-efficacy / academic English / affixes / grammatical metaphor / JALT Conferenceでの口頭発表 / 論文発表 / 追加実験 / 名詞化だけの効果の検証 / 名詞化 / 英文読解 / 読解への自信 / 指導効果 / academic reading / instruction effect / 自信 / FL reading |
研究開始時の研究の概要 |
大人が読む英文の主な特徴は情報の凝縮と抽象的な内容だが、これらは名詞化(nominalization)によって作られると言われる。本研究では、英語の名詞化表現の形成や文章中での役割への理解を深めることを意図した指導が、学習者の名詞化への理解を深め、その結果、名詞化表現が使われている難解な英文の読解を促進するのかと英文読解への自信(self-efficacy)を深めるのかを実証研究によって明らかにしようとしている。名詞化理解の程度、英文読解力、読解への自信を数値化してデータを取り、名詞化理解の数値と読解力や読解への自信の変化の数値との間に関連性があるかを検証しようとしている。
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研究成果の概要 |
本研究の成果としては、まず、英語圏の文献の研究によって学術英語の難解さという特徴を形成している言語的要因として接辞使用と名詞化の2つを特定したことと、接辞や名詞化を日本人大学生に教えるための効果的で具体的な指導法や練習法を探し出したことが挙げられる。次に、実験研究によって、接辞と名詞化に関わる指導を明示的に行った結果、日本人大学生の英文読解と読解への自信にプラスの影響がありうることを実証的に明らかにできたことが挙げられる。これらの研究成果は、1回の口頭発表と4つの研究論文として発表することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は、学術英文読解の難しさに語彙的には接辞の使用が文法的には名詞化による情報の凝縮が貢献していることを文献研究によって明らかにしたことと、接辞と名詞化指導を明示的に行うことによって学術英文読解と読解への自信増強に有効でありうることを実証的に示すことができたことにある。次に、社会的意義としては、英語圏で広く知られている学術英語、名詞化、文法メタファー等の概念を日本に紹介し、学術英文読解の難解さと重要性を日本の大学教員と学生に知らしめ、学術英文の難しさを緩和する方法として接辞と名詞化指導が有効でありうることを示唆できたことにある。
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