研究課題/領域番号 |
20K00906
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
井村 誠 大阪工業大学, 知的財産学部, 教授 (60351459)
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研究分担者 |
松田 早恵 摂南大学, 外国語学部, 教授 (50388641)
中西 のりこ 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (80512285)
Michael Herke 摂南大学, 外国語学部, 講師 (50710513)
大塚 生子 大阪工業大学, 工学部, 講師 (80759027)
Caldwell Matthew 阪南大学, 国際観光学部, 准教授 (70842847)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | モチベーション / 多読の短期的効果 / 多読の長期的効果 / 多読サークル / 課外活動 / 多読ガイダンス / 読書情報の共有 / オンライン多読システム / 授業内多読 / 多読多聴活動 / 展開活動 / リーディングスピード / 教師の役割 / 自律学習者 / 多読 / 発話算出能力 / 短期的効果 / 長期的効果 / Xreading |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、オンライン多読支援システムと連動した授業を行って、多読活動が英語の4技能、とくに発話産出に及ぼす短期的効果を検証するとともに、さらに授業外で継続的に多読を行った場合の長期的効果についても検証することを目的とする。多読活動は授業を補完し、圧倒的に不足していると言われる日本人学習者の英語のインプット量を補って、運用能力を高める方法として期待されているが、教材のレベル分けや教室へ図書を運搬する手間などの問題が、これまで多読教育の普及を妨げる一因となっていた。本研究はこのような問題を解消する手段としてオンライン多読支援システムを活用し、多読の効果を検証しようとするものである。
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研究実績の概要 |
本研究プロジェクトは、オンライン多読支援システムと連動した授業を行って、多読活動が英語の4技能に及ぼす短期的効果を検証するとともに、さらに授業外で継続的に多読を行った場合の長期的効果についても検証することを目的している。2021年度(2年目)は本調査開始年にあたるが、多読の短期的効果の検証については、すでに研究代表者が2020年度から実験授業を開始しており、2021年度前期までの3回の実験授業における調査結果を紀要論文にまとめている。多読の長期的効果の検証については、2021年4月に3大学4学部から各10名の学生を集めて計40名の多読サークルを立ち上げ、オンライン多読システムを用いた多読活動を開始した。その後多読のモチベーションを維持・促進するために2カ月に1度オンラインセミナーを催してガイダンスやグループ活動などを行うほか、ブログサイトを開設して、読書情報の共有を行っている。またアセスメントとアンケート調査をそれぞれ3回行った。結果については現在分析中であり、今後発表の予定である。本研究の意義は、多読学習の有効性を短期および長期の両面から検証しようとする点にある。短期的効果については、半期14週、5万語程度の多読学習では、運用能力の面で目に見える効果はなかなか見られないものの、英語に対する苦手意識がなくなるなど、心理面での変化が観察されており、その後の自律的学習継続につながる意欲を形成する効果が期待される。また、長期的効果については、1年目ですでに読書量においてかなりの個人差が出ている。1年目はコロナ禍の影響もあって対面活動ができず、オンライン中心の活動となったため、2年目以降は学生同士の主体的な交流活動を充実させて、多読のモチベーションを高めていきたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
多読の短期的効果の検証については、研究代表者が実験授業を2020年度より継続的に実施しており、半期ごとにデータを分析し、結果を紀要論文等に報告している。多読の長期的効果の検証については、2021年4月に募集を開始して40名の研究協力者を集めることができ、その後オンライン多読システムを用いた多読活動、セミナーの開催、アセスメントテストおよび研究調査アンケートの実施など、予定通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
本調査1年目は、インフラ整備をしつつ、多読活動を軌道に乗せることが大きな課題であった。実行計画はほぼ予定通りに実施されたが、大学間をまたぐ課題活動でもあり、運営する上で、さまざまな困難や課題にも直面している。1年目の活動はやむを得ず教員主導になりがちであったが、2年目以降は学生主体の活動を促進し、学生同士の交流活動を通して、各自のモチベーションを上げていく方針である。
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