研究課題/領域番号 |
20K00914
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03010:史学一般関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 日伊交流史 / 未刊史料 / マティルド・サリエ・ド・ラ・トゥール / ウーゴ・ピサ / 幕末・明治初期 / 蚕種貿易 / 駐日イタリア公使 / イタリア側史料 / 内地旅行 / 幕末・明治期における日伊交流史 / 日本旅行記 / 書記官ウーゴ・ピサ / 養蚕視察団 / 幕末・明治期 / 蚕種商人 / アレッサンドロ・フェ・ドスティアーニ / ピエトロ・フェ・ドスティアーニ / 駐日伊公使夫人マティルド・S・ド・ラ・トゥール / 未刊史料(旅行記、日本関係史料) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現時点でまだ十分に研究されていない幕末・明治初期の日本におけるイタリアの立場と役割を、日本側・イタリア側の未刊史料の新発見、および分析から検証するものである。これらの史料はイタリアや日本などの古文書館に保管されている公文書だけでなく、個人書庫に保管されている私文書(書簡や旅行記)も含む。イタリア人による未公開の日本関係史料を新たに発見し、それらを分析し、英訳、和訳することによって、日本、そして世界の日本研究者に提供する傍ら、幕末・明治初期の日本の対外政策という背景においてイタリアを位置づける。本研究の成果を、今まで通り、公演、口頭発表や刊行物などを通して、国内外で公開する予定である。
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研究成果の概要 |
コロナの蔓延によって国内外における史料調査・研究発表は計画していた通りには実現できなかったが、その分研究活動に没頭でき、初代駐日イタリア公使夫人マティルド・サリエ・ド・ラ・トゥールが遺した未刊史料(フランス語による手稿)の翻刻・英訳・註釈活動が捗り、2巻からなる著書にして、刊行できました。また、伊公使館で勤めた若い書記官ウーゴ・ピサの回想録の手稿の翻刻も進み、それに関する学術論文と香港大学での研究発表を行うことができました。最後に、イタリアの外務省外交史料館を訪れ、以前未公開だった日本関係史料を大量に発見・撮影でき、現在執筆中の日伊交流史の黎明期を中心とした学術専門書に利用したいと思います。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、現在まで日本外交史においてあまり注目されてこなかった幕末・明治初期の日本におけるイタリアの立場と役割について明らかにできました。また、日本を訪れたイタリア人などが遺した未刊史料を新たに発見し、翻刻し、英訳することによって、同時代の日本外交史に携わる国内外の研究者たちに初めてイタリア側史料を紹介し、その重要性を強調できました。特にイタリア公使夫人マティルドが1869年に行った日本内地旅行を中心とした旅行記は、有名なイザベラ・バードのUnbeaten Tracks in Japanよりおよそ10年早く書かれており、西洋人女性による日本旅行記の中で最古のものであると言えます。
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