研究課題/領域番号 |
20K00935
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉江 崇 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (50362570)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 日本中世史 / 鎌倉時代史 / 宮廷社会 / 史料翻刻 / 日本史 / 鎌倉時代 / 日記 / 史料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、鎌倉時代史研究には欠かせない『平戸記』(有識の貴族として宮廷社会で重んじられた平経高の日記)について、信頼するに足る新たな校訂本を作成し、同時代史研究の新たな発展を目指すものである。また、『平戸記』のもつ史料的価値に鑑み、作成した新訂本を用いながら内容の考察をすすめ、それを論文集としてまとめることで、鎌倉時代史研究の進展の可能性を提起したいと考える。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、鎌倉時代中期の有識な公卿である平経高の日記『平戸記』に関して、信頼するに足るような新たな校訂本を作成し、鎌倉時代史研究の進展に寄与することにある。そうした目的のもと、6名の研究協力者とともに実施体制を構築し、期間を4年間と設定して研究を遂行することにした。研究の最終年度として設定した令和5年度(2023年度)では、①『平戸記』の前半部分(延応2年正月~仁治3年9月)について翻刻の刊行を行うこと、②後半部分(仁治3年10月~寛元3年12月)および部類記などに引用された逸文について、翻刻の刊行に向けての準備を実施すること、の2点を主要な目標として定め、研究を実施した。 ①『平戸記』前半部分の刊行に関しては、令和3年度に出版社に入稿した原稿をもとに校正作業を繰り返し実施した。その結果、『平戸記 一』として刊行することができた。刊行に伴って、新訂本作成の意義や特筆すべき記事内容を整理し、「自著解説」という形で公表した。 ②『平戸記』後半部分および逸文の刊行準備に関しては、出版社と協議した結果、前半・後半の2冊で刊行するという当初の計画から、3分冊にすることに変更することとなり、2冊目の刊行準備に注力することにした。研究協力者と協力しながら、出版社へ入稿するための原稿作成を実施し、ほぼ原稿を整えることができたものの、①の校正作業に集中して取り組んだことから、原稿の最終的な調整を行うことができず、出版社へ入稿するというところまでは至らなかった。また、3分冊にすることとなったため、3冊目の刊行準備は十分に行うことができなかった。そのため、研究期間を延長して、これらに関して、次年度に改めて実施することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の最終年度として設定していた令和5年度(2023年度)は、上記の通り、『平戸記』の前半部分(延応2年正月~仁治3年9月)の翻刻について、『平戸記 一』として刊行し、本研究の成果の一端を世に問うことができた。しかし、後半部分及び逸文の出版準備作業については、前半部分の出版のための校正作業などに注力したため、予定通りには進めることができず、年度内に原稿を整理し、出版社へ入稿するということが叶わなかった。これらのことを勘案して、現在の進捗状況を、(3)やや遅れている、と判断し、当初の予定を変更して、研究期間を1年間延長することにした。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を延長して、新たに本研究の最終年度として設定した令和6年度(2024年度)においては、3冊本として刊行することが決定している『平戸記』の翻刻に関して、第2冊(『平戸記 二』)の刊行に向けての校正作業などを進めることとする。また、第3冊(『平戸記 三』)には、部類記などに引用された逸文の翻刻や、解題・索引などを掲載する予定であるが、それに向けて写本調査などを実施し、ここで刊行する『平戸記』の新訂本が充実した内容になるよう、研究を着実に遂行する予定である。
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