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戦後日本における「自分史」の展開に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K00936
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03020:日本史関連
研究機関大阪大学

研究代表者

安岡 健一  大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 准教授 (20708929)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード自分史 / ケア / オーラルヒストリー / 図書館 / アーカイブ / パブリックヒストリー / 地域資料 / 歴史叙述 / 社会教育 / エゴ・ドキュメント / 日本史 / 民衆史
研究開始時の研究の概要

日本における「自分史」という歴史叙述の展開を、個性的な取り組みが生じた地域の事例を実証的に解明することによって研究する。これまで学術的とされていなかった営みも、人びとの切実な要求に根差した歴史探求である。個人と公との関係を問い直し、歴史研究の領域を拡張することが本研究の課題である。あわせて国際的な視野から同時代に展開した普通の人びとの歴史研究と比較することによって戦後日本の個性を明らかにする。学術的探求だけでなく、現代において自分史を書く人びとと関わることによって、何を明らかにするべきかを再定義し更新し続ける。

研究実績の概要

本年度においては研究発表と研究課題遂行中に新たに展開した学際的・社学連携的な動きに中心的に取り組んだ。①大阪歴史科学協議会の大会では「歴史学者の職能とオーラルヒストリー」と題した発表をおこなった。②SGRAフォーラム「国史たちの対話」では、「わたし」の歴史、「わたしたち」の歴史:色川大吉の「自分史」論を手がかりに」と題して日本・中国・韓国の研究者に発表し、意見交換を行った。③第3回 日本における第二次世界大戦の長期的影響に関する学際シンポジウムでは、戦争記憶と地域史の結びつきについて論じた。この他、国立歴史民俗博物館の刊行物『Rekihaku』にも聞き取り資料についての論考を掲載できた。(1)コロナ禍に取り組んできた、学生によるコロナ禍のオーラルヒストリーについて『コロナ禍の声を聞く』として2023年11月に大阪大学出版会から刊行。この刊行に至るまでは、学園祭や大学による学外イベントといった開かれた場での聞き取りの実践があり、また、刊行後は学内外でのシンポジウムと各種メディアでの広報を実施した。また、地域住民の記憶を聞き取る企画として公立図書館と連携して取り組みを行った。(2)社団法人セーフティネットリンケージの運営する「みまもりあいプロジェクト」によるインタビュープログラムの作成に協力した。(3)地域住民向けの講演会で自分史の歴史などを講演し、併せて前年度調査にて得た知見をもとに、来場者が関わる形での「自分史」的なワークを試行した。(4)大阪大学グローバル日本学教育研究拠点形成事業における「オーラルヒストリー資料の保存・公開・活用に関する共同研究」と提携し、研究会を実施し、2024年度に海外研究者を招聘して実施する国際シンポジウムの準備をした。(5)地域住民の聞き取りプロジェクトを支援し、冊子の刊行につなげた(『寺本知さんってどんな人?』2023年9月)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前年度に起きた研究領域の拡大が、本年度の調査・研究活動および広報活動を通じてより実質を伴ってきたため。

今後の研究の推進方策

元々の計画で予定していた国際的な交流について着実に実施するべく準備する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] オーラルヒストリー:その歩みと可能性について2023

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 雑誌名

      Rekihaku

      巻: 10 ページ: 40-45

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] オーラルヒストリーの「専門性」2023

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 雑誌名

      日本オーラル・ヒストリー研究

      巻: 19 ページ: 39-42

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 書評 蘭信三・小倉康嗣・今野日出晴編『なぜ戦争体験を継承するのか : ポスト体験時代の歴史実践』2021

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 雑誌名

      日本オーラル・ヒストリー研究

      巻: 17 ページ: 167-174

    • NAID

      40022741073

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 〈満洲の記憶〉が 語りはじめられるとき2024

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 学会等名
      第3回 日本における第二次世界大戦の長期的影響に関する学際シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 歴史学者の職能とオーラルヒストリー2023

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 学会等名
      大阪歴史科学協議会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「わたし」の歴史、「わたしたち」の歴史:色川大吉の「自分史」論を手がかりに2023

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 学会等名
      SGRAフォーラム「国史たちの対話」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 自分史を書くということ2021

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 学会等名
      多世代・地域交流の図書館プロジェクトWebフォーラム 2021
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] オーラルヒストリーのアーカイブ化の必要性2021

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 学会等名
      日本移民学会第30/31回大会ラウンドテーブル 2021
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] Facing Aging2021

    • 著者名/発表者名
      Kenichi, Yasuoka
    • 学会等名
      Association for Asian Studies
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 「緊急事態」の声を聞く2020

    • 著者名/発表者名
      安岡健一、松永健聖
    • 学会等名
      日本オーラル・ヒストリー学会研究実践交流会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] コロナ禍の声を聞く2023

    • 著者名/発表者名
      安岡 健一、大阪大学日本学専修「コロナと大学」プロジェクト
    • 総ページ数
      256
    • 出版者
      大阪大学出版会
    • ISBN
      9784872596465
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 『生存の地域史をかたる』中の解説「戦後日本史と声明を支えた人びとの経験」2022

    • 著者名/発表者名
      安岡健一
    • 出版者
      飯田市歴史研究所
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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