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武士の朝臣化―「旧大和郡山藩士吉田家文書」の総合的研究―

研究課題

研究課題/領域番号 20K00968
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03020:日本史関連
研究機関大阪経済大学

研究代表者

内山 一幸  大阪経済大学, 経済学部, 准教授 (80454411)

研究分担者 小倉 宗  関西大学, 文学部, 教授 (40602107)
後藤 敦史  京都橘大学, 文学部, 准教授 (60710671)
藤本 仁文  京都府立大学, 文学部, 准教授 (90580580)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード武士 / 朝臣 / 大和郡山藩 / 海防 / 京都
研究開始時の研究の概要

本研究は、これまで未整理で研究されることのなかった大和郡山藩士の史料群を近世史と近代史の研究者たちが整理・分析を行う。無事に研究が達成されると、以下の二つの成果が得られると考えている。一つは、尊王攘夷運動に肩入れしてはいなかったという意味での「普通」の武士が、幕末維新期において天皇とどのような距離感にあったのかが判明すると思われる。もう一つは、幕末の政局で重要な役割を果たした大和郡山藩の実態が解明され、ひいては幕末期の畿内政治史の発展にも寄与できるはずである。

研究実績の概要

本研究は、新たに発見された「旧大和郡山藩士吉田家文書」の整理と分析を通じて、武士たちが維新期にいかにして朝臣化するのか、すなわち天皇に対する忠誠心を抱くようになるのか、について考えることにある。この問題を大和郡山藩士の吉田家を事例に、規律の内面化と意識の変化という二段階に分けて考察する。そのための作業として、(1)大和郡山藩士の家文書の整理と分析、(2)幕末維新期の大和郡山藩研究、(3)幕末維新期の天皇と藩士の関係を考察する。
本年度も前年度に引き続き(1)について重点的に取り組んだ。具体的には、研究代表者である内山が引き続き「吉田家文書」の来歴や吉田家の家譜の検討を行った。また、大学院生を史料整理のアルバイトに雇用し、書簡を整理し、史料情報の入力を行ってもらった。通常の史料整理では、標題、作成者、宛名、史料の内容、法量を採録するが、今回の整理では「武士の朝臣化」を測定するために、「天皇・朝廷」の情報を特に採録するようにマニュアルを作成している。今年度の成果としては、書状など約3,000点の整理を終えた。これらの史料情報については、共同研究者とも共有を行っている。(2)については、概ね成果は挙がっている。特に幕末期の大和郡山藩の畿内における位置づけについて多くの知見を得た。今後の史料整理の進展によりさらなる成果が期待できる。(3)については、現在、関連する史料の発掘を含めて、分析を進めている最中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(1)については、これまでの遅れを取り戻す作業を行ったが、前年度にも触れたように当初よりも史料群の点数が多くなった。そのため整理そのものもまだ完了はしていない。(3)については2023年度は研究申請者が国内留学中で他機関で研究を行っていたため、本年度の進捗状況は十分ではなかった。

今後の研究の推進方策

これまでの史料整理によって天皇と士族の関係をうかがえる書翰について一定程度のデータを得た。2024年度はこれらの書翰群の具体的な分析を行う。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] 「検使見合書留」(一)―江戸中後期の京都代官に関する史料の紹介と分析―2024

    • 著者名/発表者名
      小倉宗
    • 雑誌名

      關西大學文學論集

      巻: 73-4 ページ: 25-56

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 旧藩主家と旧藩社会2022

    • 著者名/発表者名
      内山一幸
    • 雑誌名

      歴史評論

      巻: 864

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「摂海」防備からみる幕末政治史2022

    • 著者名/発表者名
      後藤敦史
    • 雑誌名

      日本史研究

      巻: 714 ページ: 93-120

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「御黒印并下知状覚書之留」―享保期における幕府の遠国役人に関する史料―2022

    • 著者名/発表者名
      小倉宗
    • 雑誌名

      史泉

      巻: 135 ページ: 14-27

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 上方八ヶ国手限取計留(二)―江戸中後期の上方・大津代官に関する史料の紹介と分析―2021

    • 著者名/発表者名
      小倉宗
    • 雑誌名

      關西大學文學論集

      巻: 71-2 ページ: 61-99

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 「摂海」防備からみる幕末政治史2021

    • 著者名/発表者名
      後藤敦史
    • 学会等名
      日本史研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 日本近世史入門2024

    • 著者名/発表者名
      (分担)小倉宗・後藤敦史
    • 総ページ数
      37
    • 出版者
      勉誠社
    • ISBN
      9784585320340
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 歴史からみた経済と社会2023

    • 著者名/発表者名
      (分担)内山一幸
    • 総ページ数
      24
    • 出版者
      思文閣出版
    • ISBN
      9784784220670
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 日本近世史を見通す2 伝統と改革の時代―近世中期―2023

    • 著者名/発表者名
      (分担)小倉宗
    • 総ページ数
      26
    • 出版者
      吉川弘文館
    • ISBN
      9784642068857
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 論点日本史学2022

    • 著者名/発表者名
      (分担)後藤敦史・小倉宗・藤本仁文・内山一幸
    • 総ページ数
      8
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623093496
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 思想史講義【明治篇Ⅰ】2022

    • 著者名/発表者名
      (分担)内山一幸
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      筑摩書房
    • ISBN
      9784480075147
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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