研究課題/領域番号 |
20K00972
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 就実大学 |
研究代表者 |
苅米 一志 就実大学, 人文科学部, 教授 (60334017)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 中世寺院 / 古文書 / 荘園 / 吉備地方 / 中世寺社 / 寺院古文書 / 中世荘園 / 日本中世 / 寺院 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究においては、a.対象とする地域における寺院古文書の所在と現況を確認し、可能な限り原本調査を進める、b.活字史料を再検討し、新たな釈文を作成すること、c.作成した釈文にもとづき、中央大寺社の古文書とも比較した上で、寺院の所在する荘園について詳細なデータを作成する、d.さらに歴史地理学・民俗学的な現地調査にもとづいて、当該地域における詳細な荘園史を復元する。 中央大寺社の有する古文書(荘園文書)群の情報の限界性を意識した上で、仏教に関する知識も援用しつつ、荘園現地の復元に関する有用な史料として地方寺院古文書を十全に活用していく。
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研究成果の概要 |
岡山県域における寺院の中世古文書を収集・整理し、所在する荘園についての分析・考察を行った。個別具体的には、備前国の西大寺・安養寺・本蓮寺、美作国の豊楽寺文書について、より深く考察し、所在する金岡東荘・新田荘・牛窓保・弓削荘についての荘園史的事実を確定した。これとあわせて、岡山県域における中世古文書、中央の古記録などを参照することにより、岡山県域における荘園と武士団の所在を明らかにした。また、必要に応じて現地調査を行い、祭祀・修法などの民俗慣行を観察し、荘園の領域における氏子・檀家圏が中世に遡及する可能性についても考察を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
岡山県域において、中世古文書を有する寺院を網羅して分析・考察を行い、その成果を公表することで、地域住民が当該寺院の歴史を具体的に知ることができるようになった。また、寺院が所在する地域が、かつてどのような荘園名で呼ばれ、その領主はどの権門であり、また地元の有力な武士団としてはどのような存在があるのか、郷土史の観点からしても興味深い事実を発掘している。さらに古文書の写真と翻刻を提示し、その読解の結果を公表することで、地域の歴史を研究するための方法例を示すことができた。
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