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日本中世の地域秩序および地域政治史の展開に関する研究-播磨国を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 20K00981
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03020:日本史関連
研究機関神戸大学

研究代表者

市澤 哲  神戸大学, 人文学研究科, 教授 (30251862)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード日本中世史 / 14世紀 / 荘園制 / 悪党 / 播磨国 / 地頭代 / 日本史 / 地域史 / 社会史
研究開始時の研究の概要

鎌倉後期~南北朝期は中世における社会の変動期として、多くの研究が蓄積されてきた。在地社会研究の分野においては、個別荘園史研究、守護制度史研究という枠組みで、豊かな研究成果が生み出されている。本研究はこれらのメリットを踏まえながらも、播磨国をフィールドにして、両者の中間領域に位置する地域秩序に注目し、その実態、歴史的特性を明らかにしようとするものである。方法としては、地域社会における政治の担い手である荘官や国人の相互関係の分析を中心に、それらを所領の配置や交通体系など古代以来歴史重層的につくられてきた地域秩序と関連付ける方法を採る。

研究成果の概要

播磨国をフィールドに、個別荘園を超えた地域的繋がりを、交通体系や所領配置などの空間的把握の視角と、地域社会を支えるアクターの動態的把握の視角の両面から追究した。具体的には、明石郡平野荘と加東郡大部荘に乱入した「悪党」メンバーに重なりがあることに注目し、彼らの出身地や職能について分析した。その結果、彼らの多くは河川や幹線道路が通る内陸部出身で、中核メンバーはそれぞれ荘園所務に関わっていた可能性が高く、彼らが年貢輸送などの職務遂行の過程で、関係を形成した可能性を指摘した。さらに悪党消滅の背景として、所務の担い手が彼らから宿の有徳人などの商業従事者に変化していく事態が想定されるという仮説を提示した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

(1)14世紀地域史研究は個別荘園、或いは一国を分析の単位とすることが多かったが、本研究は、交通体系、所領配置、アクターの行動の分析から、その中間のレベルに位置する地域的なまとまりの様相を明らかにした。(2)14世紀の悪党事件の特徴である広域勢力の糾合の様態を具体的に検討し、地頭代の家人が媒介として働く事例を明らかにした。さらに地頭代が所務に携わっていることから、年貢輸送などの職務を通じて、糾合の素地が築かれたことを指摘し、悪党を日常的な荘園所務のあり方と関係づけて議論する方向性を提示した。(3)上記を踏まえ、荘園所務方式の変化と悪党事件の消滅を関連付ける、新たな議論の枠組みを提示した。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 明石の歴史資料をよむ「島津忠兼軍忠状」2022

    • 著者名/発表者名
      市沢 哲
    • 雑誌名

      明石の歴史

      巻: 5 ページ: 85-92

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 播磨国明石郡平野荘の悪党2021

    • 著者名/発表者名
      市沢 哲
    • 雑誌名

      明石の歴史

      巻: 4 ページ: 11-21

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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