研究課題/領域番号 |
20K01005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
堀地 明 北九州市立大学, 外国語学部, 教授 (70336949)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 清代 / 北京 / 治安 / 内外危機対応 / 首都社会 / 保甲 / 内外危機 / 練勇 / 清代北京 / 治安行政 / 柵欄と堆撥 / 清代後期 / 社会的危機 / 火災と防火 / 水会 / 危機対応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は清代後期(19世紀後半-20世紀初頭)に、清朝中国の首都北京城において、国内的もしくは対外的な諸要因による社会的危機に国家と社会がどのような対策を実施したのか、国家と社会が危機対応を通じ、危機に瀕した首都の社会的秩序をどのように回復し、諸個人・地域・団体が社会を再生させ、国家はいかにして首都の社会を統治したのかを明らかにする。 北京城は清朝中国の首都であり、他の府州県城にはみられない特殊な諸側面が見られるが、危機対応の過程と結果において、北京の首都であるがゆえの特殊性(首都性)とはどのようなものであったのかについて解明を目指す。
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研究実績の概要 |
2023年度は、昨年に引き続き北京の治安行政組織と治安維持施設の解明、清代北京の治安行政と対外的対内的危機に対応し、清朝政府がどのように市民を掌握し、危機を乗り切ったのかについて論文化し、ここ数年の研究とともに一書にまとめ、単著『清代北京の首都社会 食糧・火災・治安』(九州大学出版会、2023年7月)として上梓した。本書の第三部 治安統治と戒厳体制、第七章「乾隆―道光年間の治安と保甲」、第八章「咸豊光緒年間の戒厳体制・巡防・団防・練勇」、終章が本研究課題に関連する成果である。上梓後に拙著研究課題の一層の深化を目指し、清代北京に関する図像史料にどのうようなものが存在し、本研究に新史料として有効に活用できるかを探究した。また、単著上梓後に中央研究院近代史研究所(台北)での国際学術討論会「近代城市秩序與失序」に招致され、本研究の核心部分である清代北京の治安問題について報告し、中国語圏と英語圏の研究者と意見交換を行い、今後の研究課題を明確にできた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
単著を刊行でき、新たに図像史料についての知見を獲得したこと、単著刊行により台北での国際学術討論会に招致され、本研究の核心部分を報告することができたゆえに、上記のように評価する。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、清代北京の治安問題に関する研究を進める。具体的には、図像史料を用いて都市社会階層を分析する方法を模索する。また、治安問題の研究を一歩進め、北京の都市管理研究を織り交ぜながら、単著で論じきれなかった問題を分析する。
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