研究課題/領域番号 |
20K01042
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 埼玉学園大学 |
研究代表者 |
伊藤 栄晃 埼玉学園大学, 人間学部, 教授 (60213071)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | イギリス帝国 / 奴隷制プランテーション / 大西洋奴隷貿易 / 奴隷制廃止運動 / 人口 / 出生力 / 奴隷制度 / イギリス / カリブ海 / プランテーション / 砂糖 / ジェンダー / 西インド諸島 / 黒人奴隷制 / 砂糖プランテーション / 人口政策 / 奴隷貿易廃止 / 奴隷制度廃止 / アフリカ系奴隷 / レイシズム / リプロダクション / 奴隷制廃止思想 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近世英領西インド諸島のアフリカ系奴隷人口問題を題材に、異文化からの家族形成行動への政策的介入に奴隷社会が階層ごとにどのように異なる対応を示したかを明らかにする。キリスト教的単婚を良しとしアフリカ的複婚を悪習と見做す思想を土台とした政策は、どの程度受容されたのか、その結果当地の奴隷労働者家族関係にどのような変容がもたらされたのか、を解明する。それを通して文化が異文化からの強制によりどのように、またどの程度変容するものなのか、またその過程で当該社会にどのような内的緊張が生まれるかを明らかにするものである。
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研究実績の概要 |
最終年度には、大西洋奴隷制および奴隷貿易関連の史料を組織的に収集している英ブリストル大学附属「人文・社会科学図書館」階上の特殊文庫(Special Collections)所蔵の文書類の調査を実施した。対象としては2つの文書を予定し、一つは英領ネイヴィス島で18世紀後期に砂糖プランターだったジョン・ピニー関連文書なかんずく「奴隷登録簿」および「農園業務日録」、いま一つは奴隷制・奴隷貿易廃止運動の指導者ウィリアム・ウィルバーフォースの書簡類である。このうち前者「ピニー家関連文書」は、すでに2度予備調査を実施し、その調査結果は『「埼玉学園大学紀要 人間学部編』にて暫定的に公表している。今回は時間の制限により十分に調べることができなかった「農園業務日録」の全頁書写を実施することができた。それにより「奴隷登録簿」データと「日録」データとの資料連結分析をようやく実施できる環境が整った。他方後者のウィルバーフォース書簡類は、最近この図書館に所蔵されたばかりの史料の一つで、今回初めて資料調査ができたものである。とくに注目されたのは西インドのプランターであるピニー家とウィルバーフォースとの往復書簡で、政治的・思想的に対立関係にあった両者間にどのようなやり取りがあったかは、英国におけるアボリショニズム運動の研究において重要なポイントになると思われた。それらは大判の紙箱に収納されており、量的に一度の調査では到底調べつくすことはできないこと一見して明らかであった。そこで両者間の主要な論点が、ウィルバーフォースの娘とピニー家の男子との婚姻に絡むプライベートな問題であることを発見し、その関連の書簡18について書写を実施した。本研究期間はコロナウィルスCOVID19の世界的な流行で十分な史料の現地調査はできなかったが、以前収集したバラム家文書・ソープ家文書との比較検討が可能なデータを得ることができた。
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