研究課題/領域番号 |
20K01052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
中村 武司 弘前大学, 人文社会科学部, 准教授 (70533470)
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研究分担者 |
薩摩 真介 立命館大学, 文学部, 准教授 (70711125)
辻本 諭 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (50706934)
石橋 悠人 中央大学, 文学部, 教授 (90724196)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イギリス / イギリス帝国 / 財政軍事国家 / イギリス史 / イギリス帝国史 / 財政軍事国家論 / 西洋史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、イギリスの歴史家ジョン・ブルーアが提案した財政軍事国家論の修正と刷新をめざすべく、1650年代から1840年代の時代を対象として、(1) 軍隊、(2) 戦略・外交、(3) 科学、(4) 文化をめぐる4つの事例研究を実施し、イギリス本国史とイギリス帝国史の統合を試みることを目的とするものである。
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研究成果の概要 |
近世ヨーロッパにおける戦争と国家形成との関係を考えるにあたり、イギリスの歴史家J. ブルーアが提案した財政軍事国家論は重要な意味をもつ。この概念をめぐり活発な議論と検証が行われたものの、イギリス史研究に関しては、大きな問題がなお残されている。(1) 研究対象が国家財政に集中した結果、軍事など国家の他の活動領域への考察が不十分であること、(2)ブリテン諸島やイギリス帝国の諸地域が等閑視されていることである。本研究は、こうした問題の克服と是正のために、帝国史を射程に含んだ財政軍事国家論の提示をめざすと同時に、イギリス本国史とイギリス帝国史との統合を試みることが、大きな目的である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本においても、財政軍事国家論が紹介・導入された20世紀末以降、近世ヨーロッパの国家形成と戦争との関係について研究が展開したほか、軍隊の社会史と呼ばれる研究領域が新たに開拓されるに至った。だが、近世ヨーロッパの国家形成の問題や財政軍事国家論にかんしては、議論が十分に尽くされているとはいいがたい。さらにイギリス史研究の場合、イギリス本国史と帝国史の統合、あるいは「新しいブリテン史」の必要性と重要性が主張されてきたにもかかわらず、この問題への考察が不完全なまま現在に至っている。本研究は、これらの研究史上の大きな問題を是正し、新たな準拠枠を提示しうるところに、学術的・社会的意義を有する。
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