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アメリカ合衆国の排外主義/レイシズムの世界史的考察ー移民・黒人問題・歴史教育―

研究課題

研究課題/領域番号 20K01055
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
研究機関一橋大学

研究代表者

貴堂 嘉之  一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (70262095)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードレイシズム / 排外主義 / 移民 / 歴史教育 / アフリカ系アメリカ人 / ヘイトクライム / アジア系アメリカ人 / ゼノフォビア / アメリカ / グローバル・ヒストリー
研究開始時の研究の概要

本研究課題は、アメリカ合衆国の排外主義/レイシズムの生成・発展の歴史的過程を時間軸に沿って、①南北戦争~再建期、②ポスト再建期(1877~1890年頃)、③革新主義期(1890年代~第一次世界大戦)、④戦間期(1920年代~30年代)と区分して、各時代の排外主義/レイシズムの担い手、運動の政治的資源、運動の特徴を詳細に検討し、その時代区分ごとに、黒人差別、移民差別、科学・思想史的差別がどのように統合されていくのかを検証することである。

研究実績の概要

本研究課題の目的は、アメリカ合衆国の排外主義/レイシズムの生成・発展の歴史的過程を時間軸にそって、①南北戦争~再建期、②ポスト再建期(1877年~1890年頃)、③革新主義期(1890年代~第一次世界大戦)、④戦間期(1920年代~30年代)と区分して、各時代の排外主義/レイシズムの担い手、運動の政治的資源、運動の特徴を詳細に検討し、その時代区分ごとに、黒人差別、移民差別、科学・思想史的差別がどのように統合されていくのかを検証することである。研究計画4年目の2023年度は、21世紀においてなお猛威を振るうアメリカ社会の排外主義/レイシズムの生成・発展の歴史的過程とその特質を、第一次世界大戦後の④戦間期(1920年代~30年代)を中心に検討を行った。この時代は、第一次世界大戦後に連邦議会で本格化した移民制限の審議が1924年移民法へと結実し、国内では第二次KKKが誕生し、「不寛容の時代」と呼ばれる時代が現出した。この移民制限に尽力した、当時のアメリカ優生学運動の指導者たちの史資料を中心に、オンライン・アーカイブなどを利用して収集し、また同時代のレイシズムに関する基本書や最新研究書を入手することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

【研究実績の概要】に書いたとおり、当初予定していた米国の議会図書館や国立公文書館での史料調査は実施することができなかった。本研究課題の4年間の取組で、アメリカ合衆国の排外主義/レイシズムの生成・発展の歴史的過程に関する整理は格段に進み、多くの成果を得ることができた。しかし、海外調査をこれまでの四カ年で一度も実施できずにいるため、やや遅れているとの評価とした。

今後の研究の推進方策

本研究課題への取組の期間に一度も米国への海外調査を実施することができなかったため、本研究課題については一年延長の申請を行い、了承された。研究の遅延の原因は、学内での行政職での多忙、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う海外渡航の困難な時期が長くあったことなど、複数あるが、次年度に長期の米国での調査を計画し、本研究課題の取組を完遂する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (26件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 8件) 図書 (11件)

  • [雑誌論文] 「1492年/新大陸最初の植民都市サントドミンゴを起点に考える帝国論:人種資本主義の世界史へ」2023

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 雑誌名

      唯物論

      巻: 97 ページ: 69-83

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 20世紀初頭のアメリカ合衆国における優生学運動と断種 : 世界初の断種法制定からサンガーの産児調節運動まで2021

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 雑誌名

      ジェンダー史学

      巻: 17 ページ: 5-19

    • NAID

      40022735229

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 座談会「トランプと移民問題」2020

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之、竹沢泰子、西山隆行
    • 雑誌名

      アメリカ研究

      巻: 54 ページ: 1-19

    • NAID

      40022243010

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 合評会 東京唯物研究会『唯物論』第97号「特集 アメリカはなにをめざすかーアメリカ帝国主義の現在」2024

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      東京唯物論研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 歴史学の立場から人種資本主義を考える:BLM運動が問うたもの2023

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      『レイシャル・キャピタリズムを再考する』刊行記念ダイアローグ、カルチュラル・スタディーズ学会共催
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 討論者:部会A「帝国としてのアメリカ」再編と移民/難民2022

    • 著者名/発表者名
      佐原彩子 , 上英明 , 錦田愛子 , 貴堂嘉之
    • 学会等名
      アメリカ学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 歴史実践のなかのアメリカ史ー公共史(パブリックヒストリー)の可能性を模索する2022

    • 著者名/発表者名
      池上大祐 , 徳原拓哉 , 川上具美 , 貴堂嘉之(コメンテーター)
    • 学会等名
      日本アメリカ史学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 一橋大学ジェンダー社会科学研究センター15年の軌跡(2007-2021)2021

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      青山学院大学附置スクーンメーカー記念ジェンダー研究センター設立記念シンポジウム「大学ジェンダー研究機関のこれまでとこれから」
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] シリーズ アメリカ合衆国史 合評会 第一巻『植民地から建国へ』2021

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      上智大学アメリカ・カナダ研究所
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 世界史のなかのアメリカ合衆国ー移民国家・奴隷制・レイシズムー2021

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      神奈川県社会科部会春季大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] シリーズ アメリカ合衆国史 合評会 第二巻『南北戦争の時代 19世紀』2021

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      立教大学アメリカ研究所
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「移民国家アメリカの歴史研究とナショナリズムの問題」2021

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      早稲田大学ナショナリズム・エスニシティ研究所講演会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「不適者」とは誰かーアメリカ合衆国の優生学運動と断種実践― (シンポジウム 「優生学とジェンダー ー強制不妊(断種)を中心に」」2020

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      ジェンダー史学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「総合討論  シンポジウム「開国の前線に立つ女性たち-近代の性売買におけるインターナショナリティ」」2020

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      ジェンダー史学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 「合評会 『環太平洋世界の移動と人種ー統治から管理へ、遭遇から連帯へ』」,2020

    • 著者名/発表者名
      貴堂嘉之
    • 学会等名
      京都大学人文科学研究所(人文研アカデミー) 東京大学グローバル地域研究機構(IAGS)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] ビジュアル版 アメリカ歴史地図 : 先史時代から現代まで2023

    • 著者名/発表者名
      貴堂 嘉之、デイヴィッド M カーバロ、クラリッサ コンファー、チェルソ A メンドーサ、ジョン チャンドラー、タマラ ヴェニット シェルトン、ベン レイルトン、キードリック ロイ、岩井 木綿子
    • 総ページ数
      384
    • 出版者
      東京書籍
    • ISBN
      4487816459
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 大学生がレイシズムに向き合って考えてみた2023

    • 著者名/発表者名
      貴堂 嘉之、一橋大学社会学部貴堂ゼミ生&院ゼミ生有志
    • 総ページ数
      168
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      4750356735
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 『「ヘイト」に抗するアメリカ史: マジョリティを問い直す』第3章「黒人奴隷制の歴史を問い直すー奴隷制と人種資本主義の世界史」2022

    • 著者名/発表者名
      兼子歩, 貴堂嘉之
    • 総ページ数
      332
    • 出版者
      彩流社
    • ISBN
      4779128269
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『弱者に仕掛けた戦争ーアメリカ優生学運動の歴史』 監訳者解題2022

    • 著者名/発表者名
      エドウィン・ブラック, 貴堂嘉之, 西川美樹
    • 総ページ数
      706
    • 出版者
      人文書院
    • ISBN
      4409510924
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『「歴史総合」をつむぐ: 新しい歴史実践へのいざない』 第23講 移民国家アメリカの二つの顔2022

    • 著者名/発表者名
      歴史学研究会
    • 総ページ数
      304
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      4130230794
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『世界史の考え方』第3章:帝国主義の展開(貴堂嘉之)2022

    • 著者名/発表者名
      小川幸司、成田龍一、貴堂嘉之、岸本美緒、長谷川貴彦、永原陽子、臼杵陽
    • 総ページ数
      380
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      400431917X
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] ホワイト・フラジリティ 私たちはなぜレイシズムに向き合えないのか?2021

    • 著者名/発表者名
      ロビン・ディアンジェロ、貴堂嘉之、上田勢子
    • 総ページ数
      256
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      4750352063
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 『社会経済史学事典』第11章人の移動:移民国家(貴堂嘉之)2021

    • 著者名/発表者名
      社会経済史学会、編集委員長:馬場哲
    • 総ページ数
      746
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      4621306022
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 『帝国のヴェール』序文 人種資本主義序説ーBLM運動が投げかけた世界史的問い(貴堂嘉之)2021

    • 著者名/発表者名
      荒木和華子、福本圭介、貴堂嘉之、箕輪理美、西崎緑、丸山雄生、五十嵐舞、土屋匠平、陳柏宇、小林聡明、権寧俊、小谷一明
    • 総ページ数
      388
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      4750352950
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 歴史教育の比較史: 「第5章 アメリカ合衆国ー近代から始まった国として」(貴堂嘉之)2020

    • 著者名/発表者名
      近藤孝弘編
    • 総ページ数
      313
    • 出版者
      名古屋大学出版会
    • ISBN
      9784815810115
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] コロナの時代の歴史学: 「第五章 感染症が照らしだす人権と差別:アメリカ社会とコロナ禍ー人種マイノリティ差別とブラック・ライヴズ・マター運動」(貴堂嘉之)2020

    • 著者名/発表者名
      歴史学研究会編
    • 総ページ数
      171
    • 出版者
      績文堂出版
    • ISBN
      9784881161364
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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