研究課題/領域番号 |
20K01075
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
宮里 修 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (60339645)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 縄文・弥生移行期 / 居徳遺跡 / 異系統土器 / 土偶 / 埋没丘陵 / 黒色粘土層 / 縄文後期土器 / 磨研鉢 / 東日本系 / 古墳時代包含層 / 縄文晩期粗製深鉢編年 / 縄文晩期精製磨剣鉢編年 / 低地利用 / 貯蔵穴 / 種実 / 東日本系土器 / 大型土偶 / 台式土偶 / 木胎彩色漆器 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、縄文時代から弥生時代への移行期にあたる「狩猟・採集社会から農耕社会へ」という歴史の一大画期に際して、「伝統の保持」をもって対応した一地域社会の様相を考古学的手法によって解明し、歴史と人間社会についての洞察を深めることを目的とする。 具体的には、弥生時代開始後の数百年を縄文文化の伝統を維持したまま暮らしつづけた土佐市居徳遺跡を主たる研究対象とし、発掘調査、未報告資料の整理、東日本系資料との比較検討などを行い、研究を進める。
|
研究成果の概要 |
(1)発掘調査による集落空間の解明、(2)未報告資料の資料化による関連資料の充実化、(3)東日本系資料の系譜解明、という3つの課題を掲げて課題に取り組んだ。 (1)については4次にわたる発掘調査の結果、埋没丘陵の延長を発見し、小刻みに小さな谷がはいる複雑な旧地形を確認した。あわせて弥生前期の遺物を含む包含層を発見し、遺跡における活動行きの広がりを確認することができた。(2)については居徳遺跡4D区、倉岡遺跡の実測・製図を進め報告書に一定数の資料を掲載することができた。(3)については在地の深鉢・磨研鉢について時間軸となる編年を確立し、土偶と異系統土器の系譜について有力な見解を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重要遺跡である居徳遺跡について、空間的なひろがりを検討するための資料を加えることができた。低地型貯蔵穴が発見が予想される地形・土層が確認されたことで、一帯の調査を今後どのように進めるべきかについて指針が得られた。資料化においては縄文後期土器に新たな資料を多く加えることができ、ある程度の充実化を図ることができた。また標式資料でありながら実態が不明であった倉岡遺跡出土土器についても概要を示すことができた。研究については、年代の基本軸を整備でき、これにより他地域では確認できなかった縄文伝統の遺存を明確に辿ることができた。土偶と異系統土器については東北・北陸・山陰・東海との関連を示すことができた。
|