研究課題/領域番号 |
20K01094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 金沢大学 (2022) 東日本国際大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
高橋 寿光 金沢大学, 新学術創成研究機構, 研究協力員 (30506332)
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研究分担者 |
阿部 善也 東京電機大学, 工学研究科, 助教 (90635864)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 古代エジプト / 土器 / 生産 / 流通 / 新王国時代 / 製作技術 / 胎土分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、古代エジプト新王国時代のワイン壺の生産地と流通先を明らかにすることを目的とする。目的を達成するために、東日本国際大学がエジプト現地調査を行う複数遺跡の出土資料を対象とし、「考古学的調査(研究代表者)」、「理化学的分析(研究分担者)」を実施する。ワインおよびその容器であるワイン壺の製作は、当時の重要な産業の一つであり、国外からも輸入されている。どこで生産し、どこに流通していたのか、更にその時期的変化を示すことで、これまで文字資料のみによって語られてきた新王国時代の経済や国際交流について、新たな一面を具体的に明らかにすることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、古代エジプト新王国時代のワイン壺の生産地と流通先を明らかにし、それらが時期によってどのように変化していったのかを示すことで、当時の経済状況の変遷を具体的な資料から描きだすことを目指した。自身のエジプト現地調査によって得たデータに加え、集成を行なったエジプトの他遺跡のワイン壺を、新たに構築した編年に沿って整理したところ、「各地で類似したワイン壺が出土」するという状況から次第に「地方ごとにやや異なるワイン壺が出土」という状況に移っていく点が確認できた。ここから「少数の生産地から全国的に流通」から「地方ごとに生産、流通」していくようになったと結論づけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究より、これまで主に文字資料によって構築されてきた新王国時代像を新たに経済面から見直すことができたと考える。これまでの文字資料とは異なる視点からの研究であり、学術的意義は大きいと考えている。加えて、ある程度の長い時間で経済がどのように移り変わっていったのかという点については、時代や地域が異なるものの、現代の我々にとっても大きな参考になると考えられ、ここに社会的意義を認めることができるであろう。
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