研究課題/領域番号 |
20K01097
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
|
研究機関 | ノートルダム清心女子大学 |
研究代表者 |
紺谷 亮一 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (50441473)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | アナトリア / 銅石器時代 / 前期青銅器時代 / 文化動態 / 大規模建築址 / 埋納土器 / キュルテペ遺跡 / ジグザグプラン / 公共大建築址 / 中央アナトリア / 都市起源 / フルーツスタンド / 前4千年紀 / キュルテペ / 日干しレンガ / 後期後期銅石器時代 / 都市 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、中央アナトリアにおける銅石器~前期青銅器時代の物質文化を明らかにし、その編年および文化動態を明らかにすることにある。具体的には、①銅石器~前期青銅器時代の遺跡空間データベースの作成、②中央アナトリアに位置するキュルテペの発掘調査、③得られた資料の編年的研究および地域間交流の研究を行うことで文化動態を明らかにする。そして、これらを統合することで、中央アナトリアにおける都市の形成過程を提示する。さらに、東西アナトリアにおける既存研究や南北メソポタミアにおける都市形成論との比較を通じ、汎アナトリアひいては西アジア周縁部の都市形成過程について議論する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、トルコ共和国中央部に位置するキュルテペ遺跡の発掘調査を行い、そこから出土した遺構や遺物の分析から、後期銅石器~前期青銅器時代の文化動態と都市化に関する検討を行った。その結果、キュルテペにおいて本地域待望の後期銅石器時代の遺構や文化層を検出することができた。これにより、後期銅石器時代~前期青銅器時代の連続的な物質文化の様相を明らかにできるようになった。特に、これまで不明瞭であった当該時期の編年に関する知見を得ることができた。また、後期銅石器時代の大規模建築址の検出により、都市形成期の集落像を描くことができるようになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中央アナトリア地域は、新石器時代~鉄器時代にかけて西アジア史の理解に多大な後見を果たした遺跡が少なくない。しかしながら、銅石器~前期青銅器時代にかけての考古学的な資料が明らかでなかった。つまりは物質文化の編年や並行関係が不明瞭であるがゆえに、この時期に起こる都市形成という歴史事象の検討も詳細に行うことができなかった。後期銅石器~前期青銅器時代の資料を得ることができたという本研究の成果は、本地域における新たな基準資料を提示することとなり、メソポタミアや南東ヨーロッパまでを視野に入れた詳細な文化動態と都市形成の議論を可能にする点に大きな意義をもつ。
|