研究課題/領域番号 |
20K01136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
増山 篤 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (50322079)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 時空間アクセシビリティ / 認知・判断プロセス / 段階的意思決定 / 効用最大化 / 計算法 / 段階的選択 / 時間地理学 / 計算方法 / 時間的制約 / 段階的意志決定 / ロジットモデル / 認知地図 / 選択肢集合 / 時空間アクセシビリティ指標 |
研究開始時の研究の概要 |
この研究では、「限られた時間の中で、人はさまざまな活動の場にどれだけ近づきやすいか」を測るための適切な”物差し”を開発する。特に、人々にとっての”よく知っている場所の範囲”と”まずは出かけるかどうかを決め、出かけるならば、次に行き先を考える”という人間の理解や判断を考慮した”物差し”がどのようなものか明らかにする。また、買い物や通院といった具体的題材に即した事例研究を行い、”近づきやすさ”を評価する道具として、”物差し”が適切かどうかを明らかにする。この研究の成果は、スマートフォンによる行動履歴データをもとにした都市施設配置の最適化など、実社会への応用が期待できる。
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研究成果の概要 |
この研究では、まず、ネスティドロジットモデルの枠組みを用い、時間的制約下において個人は自分の効用を最大化するように段階的に意思決定を行うとしたときの時空間アクセシビリティ指標を定式化した。 そして、定式化した指標を用いたケーススタディを行った。時空間制約下での選択結果データを用いたパラメータを推定結果、および、他のアクセシビリティ指標と比較した結果から、先に定式化した指標が時間的制約下にある個人のアクセシビリティを的確に捉えていると論じた。 また、この研究で定式化したものを時空間アクセシビリティ指標を効率的に算出するための具体的かつ効率的な計算方法についても明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
活動機会に対するアクセシビリティは、地理学および地理情報科学において常に重要なテーマであるが、人間の認知・判断プロセスを現実に即して組み入れるような研究はこれまでに多くない。それゆえ、新規性があり、なおかつ、確かな学術的貢献を成したものと考える。 また、アクセシビリティ指標は、土地利用・交通政策を考える上でも用いうるものであり、それゆえ、特に物的な都市形成に将来的に役立ちうる研究にもなった可能性があると考えている。 さらに、時空間アクセシビリティ算出のための計算法は、後続の研究を効率的に進めるのに寄与するものである。
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