研究課題/領域番号 |
20K01140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
青山 雅史 群馬大学, 教育学部, 教授 (30724744)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 歴史災害 / 災害碑 / 伝統的水防建築(水塚) / 岩屑なだれ / 流れ山 / 人為的地形改変 / 水害 / 1947年カスリーン台風 / 雹霜害 / 養蚕業 / 養蚕信仰 / 群馬県南部 / 風水害 / 土砂災害 / 災害関連碑 / 1947年カスリーン台風水害 / 液状化 / 河川氾濫 / 土地履歴 / ハザードマップ |
研究開始時の研究の概要 |
平野部の地盤災害・豪雨災害による大規模災害履歴を有する地域を対象として、土地履歴や地盤・豪雨災害発生履歴について、地形・地質学的分析、地図・空中写真を援用したGIS解析や空中写真測量、行政資料や古文書、絵図、災害碑の分析など、自然科学的観点のみならず人文・社会科学的観点からも調査・検討し、地盤・豪雨災害発生危険度を多角的に評価することによってハザードマップの精度向上、地域の防災・減災に貢献する。本研究で得られる成果の活用による地理・防災教育への貢献も目指す。
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研究実績の概要 |
(1)関東平野北西部を対象として,歴史災害に関する記述のみられる石造物(災害碑)や伝統的水防建築に関する調査を実施した。利根川およびその支流域では,江戸中期以降の水害に関する石碑が多く分布していることを確認した。それらの災害碑には被災状況や人的・物的被害に関する情報や被災教訓などが詳細に述べられているものもあり,当時の地域社会に与えた影響の大きさを示す。(2)利根川と渡良瀬川に挟まれた利根川中流域において,伝統的水防建築「水塚」に関する調査を実施した。この地域では過去に複数回にわたり,水塚の悉皆的調査が実施されており,その結果と比較すると,水塚は減少傾向にあり,1960年当時の2割程度まで減少していることが判明した。既往研究で得られている1947年カスリーン台風浸水深分布と水塚の盛土高さとの関係を検討した結果,1階部分が浸水した水塚はあったものの,2階まで浸水した水塚はほぼなかったことが判明した。また,ハザードマップ想定浸水深との関係を検討した結果,100-200年に一度レベルの降雨時には,水塚の盛土や1階部分は浸水するが,2階部分は浸水を免れる可能性があり,将来的な防災にも有効であることが確かめられた。(3)榛名山相馬山を崩壊源頭する1.5-2万年前に発生した陣場岩屑なだれによる流れ山の分布を詳細に明らかにし,山体崩壊量を求めた。流れ山分布域は近年急速な市街地化が進展した地域であり,多くの流れ山が消失したことが確認され,現在の流れ山面積は1940年代後半の約3割程度まで減少した。今後,切土や盛土による人為的地形改変量を定量的に求め,災害脆弱性の評価を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染状況の悪化の影響により,遠方での現地調査が困難な時期があったことにより,現地調査や資料収集などに関して遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
関東平野における宅地開発,河道付け替え,砂利採掘など人為的地形改変に関して,地理空間情報を用いたGIS解析を進めていき,開発過程を詳細に明らかにする。それらに関するこれまでの調査結果を取りまとめ,いくつかの地域を対象として,災害脆弱性の評価を進めていく。利根川中流域における伝統的水防建築に関しては,現地調査が不十分な地域が残されているため,早急にその現地調査を実施し,データ収集を進める。その結果と過去の浸水深夜ハザードマップ想定浸水深との比較検証を行い,今後の地域防災における有効性の有無についても評価を行っていく。歴史災害に関する調査に関しては,本研究で得た調査成果のデータベース化を進め,学会発表,学会誌や商業誌などでの紙上発表のみならず,webによる配信などをおこなうことで,研究成果を広く還元していく予定である。
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