研究課題/領域番号 |
20K01156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
森 正人 三重大学, 人文学部, 教授 (10372541)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 都市空間 / ポスト人間中心主義 / デジタル / 物質性 / 集合体 / 文化地理学 / 都市 / テクノロジー / メディア / 権力 / デジタル技術 / 粘的多孔性 / 都市権力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、次の四点を明らかにする。①上記の英語圏を中心になされている都市空間のデジタル的管理、スマートシティの議論を整理、日本の東京および大阪周辺における都市空間のデジタル的管理の過程と現況、②それによって、現代の都市を統治する権力の様態、③海外のスマートシティとの比較をとおした日本の特性、とりわけメガ・イベントとの関係、④さらにこうした議論をより広範に俯瞰するために、新しい唯物論の議論の整理。
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研究成果の概要 |
英語圏において展開するポスト人間中心主義の議論に、日本において展開するデジタル技術を用いた都市の管理を理論的に位置付けた。とくに、東京オリンピック・パラリンピックに際して行われた都市空間のデジタル技術的管理の可能性を、ポスト人間中心主義や機械論から論じることができた。 研究成果は、2020、2021、2023年の人文地理学会大会にて発表した。また、『文化地理学講義』『古地図で楽しむ瀬戸内・香川』を刊行し、2024年に刊行する『誰が場所をつくるのか』の原稿も完成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、英語圏において2000年代に蓄積されてきたポスト人間中心主義の研究、それと関連しながら2010年前後に盛んに議論されるようになった都市空間のデジタル的管理に対する批判研究を日本において導入することに高い学術的意義を持つ。しかも、そうした理論的動向の整理を行いながら、オリンピック開催や万博招致といったメガ・イベントに注目し、新たな都市統治の形態が出現していることを明らかにすることができた。 とりわけ、肯定的に評価されるスマートシティなどの都市のデジタル的管理を批判的に検討することで、人間と機械、人間とデジタルとの関係が空間的に現れる議論を日本において展開したことは、大きな意義を持つ。
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