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立地適正化計画導入に伴う地方都市の政策課題に関する地理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K01165
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分04020:人文地理学関連
研究機関早稲田大学

研究代表者

箸本 健二  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10269607)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード立地適正化計画 / 地方都市 / 都市計画 / 郊外開発 / 空き不動産
研究開始時の研究の概要

本研究の概要は,①地方都市のコンパクトなまちづくりと郊外開発の持続という矛盾する現象について全国調査を行い,知見のデータベース化を図ること,②郊外化を進める都市と郊外開発を抑制する都市との比較検討を行い,両者の政策決定過程に見られる特徴や差異を明瞭にすること,③日本の事例と海外の事例との比較検討を行うこと,④以上をふまえて知見の一般化を図ること,である.本研究の分析結果は,地理学の分野にとどまらず,関連する学術分野やまちづくりの現場で有効に利用できると考えられる.

研究成果の概要

本研究では,地方都市の中心市街地空洞化問題への対応を検討するため,市町村が公表する立地適正化計画を精査するとともに,既存ストックの利活用に係る事例調査等を実施した.その結果,以下の点が判明した.①立地適正化計画では既存ストックの利活用を課題としている反面,市街化調整区域を持つ市町村の大多数が開発許可条例を通じた市街化調整区域の開発を容認している.②長崎市では,アクセス性や知名度が高い一方で家賃が安い地区の古い雑居ビルにアーティスト,古書店等が集積している.③諫早市では,中心市街地を拡大せず,足元商圏のニーズに対応する生鮮市場やレストランを,大型店あるいは銀行の撤退跡地に展開している.

研究成果の学術的意義や社会的意義

コンパクトで高密度な都市空間の構築という政策目標を掲げつつ,実際は郊外開発を容認する自治体が多いという矛盾した現状は,ローカルな政治の文脈,すなわち農地転用に期待する離農者,開発可能な郊外の土地を求めるデベロッパー,そして税収と人口増に期待する自治体などの利害が,郊外開発で一致を見るためと想定できる.他方,少数派ではあるものの,無秩序な郊外開発に歯止めを設ける自治体も増えつつある.地方都市の体力低下が国家的な政策課題とされている今日,都市を「拡げない」という意思決定をした自治体の政策決定過程を検討し,かつその阻害要因を検討することは,地方都市の持続可能性に資する重要な示唆に結びつくと考える.

報告書

(5件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 中心市街地で遊休化する事業用不動産の現況と対応2021

    • 著者名/発表者名
      箸本健二
    • 雑誌名

      市政

      巻: 9月号 ページ: 30-32

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 立地適正化計画に対する地方自治体からの政策評価と課題認識―全国332市町村へのアンケート調査から―2021

    • 著者名/発表者名
      Kenji HASHIMOTO、Tadahiko MUSHA、Yoshiyuki KIKUCHI、Mikoto KUKIMOTO、Nobuhiko KOMAKI、Masashi SATO
    • 雑誌名

      E-journal GEO

      巻: 16 号: 1 ページ: 33-47

    • DOI

      10.4157/ejgeo.16.33

    • NAID

      130007994116

    • ISSN
      1880-8107
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [図書] 空き不動産問題から考える地方都市再生2021

    • 著者名/発表者名
      箸本健二・武者忠彦(編著)
    • 総ページ数
      256
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • ISBN
      9784779515606
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2025-01-30  

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