研究課題/領域番号 |
20K01173
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
鈴木 晃志郎 富山大学, 学術研究部人文科学系, 准教授 (90448655)
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研究分担者 |
神崎 宣次 南山大学, 国際教養学部, 教授 (50422910)
板垣 勝彦 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (50451761)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | GISと社会 / 地理情報倫理 / ネットいじめ / 地理的自警主義 / 地理空間的スティグマ化 / 比較法学 |
研究開始時の研究の概要 |
2000年代以降のIT革新は、地理空間情報のオープンデータ化やプログラムの無償化を通じて、広く市民の社会参画を促す「参加型GIS」の潮流をもたらした。しかし、誰もが技術を活用して社会参加・貢献可能な状況は、誰もがカジュアルかつ無自覚に、非倫理的行為に参画することをも可能にする。既往の参加型GISをめぐる議論には、こうした倫理的課題に対する問題意識が大きく欠落していた。市民が地理空間情報を利活用できるようになった今の状況には、それに対応した新たな地理情報倫理の確立が必要である。本研究は、情報倫理および公法の研究者との共同研究を通じて、デジタル・マッピング時代の地理情報倫理の確立をめざす。
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研究成果の概要 |
地理空間情報のオープンデータ化やプログラムの無償化を通じて、広く市民の社会参画を促す「参加型GIS」の潮流は、誰もが技術を活用して社会参加・貢献可能な状況を作り出す一方、誰もがカジュアルかつ無自覚に、非倫理的行為に参画することをも可能にした。本研究はこうした時代に対応した地理情報倫理の確立を訴え、インターネット上の愉快犯たちの思想的背景にある「地理的自警主義」と、経緯度座標が指し示すユニークな位置情報によって個人がウェブ上で烙印を押される「地理空間的スティグマ化」の2つの重要な新概念を提唱した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IT革新は、地理空間情報のオープンデータ化やプログラムの無償化を通じて、広く市民の社会参画を促す「参加型GIS」の潮流をもたらした。しかし、誰もが技術を活用して社会参加・貢献可能な状況は、誰もがカジュアルかつ無自覚に、非倫理的行為に参画することをも可能にする。既往の参加型GISをめぐる議論には、こうした倫理的課題に対する問題意識が大きく欠落していた。市民が地理空間情報を利活用できるようになった今の状況には、それに対応した新たな地理情報倫理の確立が必要である。本研究は、情報倫理および公法の研究者との共同研究を通じて、デジタル・マッピング時代の地理情報倫理に関する基礎的知見を構築した。
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