研究課題/領域番号 |
20K01187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
田中 大介 自治医科大学, 医学部, 教授 (20634281)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 死 / デス・ワーク / 死後措置 / 超高齢社会 / 多死社会 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はわが国におけるデス・ワーク(death work)、すなわち「死後措置および遺体処置に関する仕事」に焦点を当て、その取り組みが今日の超高齢多死社会で果たしている役割を把握すると同時に、ライフコースの最終過程にある高齢者や、その家族や近親者などに圧し掛かる「死と看取りをめぐる生活上の困難と不安」を解消するために、デス・ワークに携わる各種事業体の可能性を探ることを目指した研究である。
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研究実績の概要 |
調査研究の最終年度として定めた本年度においては、活動全体を通じて照射してきたデス・ワーク(death work)、すなわち「死後措置および遺体処置に関する仕事」の全体像に加えて、今日の超高齢多死社会でデス・ワークが請け負っている多面的な役割について捕捉することができた。また、研究を開始した2020年度から本年度に至るまでCOVID-19のパンデミックによる調査対象や調査期間などの変更を余儀なくされたものの、総体としては所期の目的を達成したと思料する。ただし、このCOVID-19をめぐるさまざまな影響は、本研究の申請時点では未だ発生していなかったため具体的な焦点としては盛り込んでいなかったものの、一方で申請者にとっても社会全体にとっても不測の事態がもたらした広汎かつ斉一的な動向に対してデス・ワークに属する人びとがどのような働きをみせたかという点を調査することが可能になり、精緻な事例情報を収集することができたのは大きな成果であった。特に、このCOVID-19のパンデミックがわが国だけでなくグローバルな範囲でもたらした甚大なダメージは、当然ながら所期の研究主題として掲げていた「高齢者のライフコース」ならびに「老い・死・看取りというプロセス」の今日的特質にも強い影響を与えており、その変化が現在進行的な動態の渦中にあることを踏まえると、本研究の意義と新たな展望を明確化することにもつながった。以上より、死と看取りをめぐって今日の高齢者が直面している生活設計上の問題を把握することをはじめとした本研究の目的は、当初見込んでいた対象や期間などを柔軟に変更しながら十全に完遂できたと考えられる。
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