研究課題/領域番号 |
20K01200
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
後藤 明 南山大学, 人文学部, 教授 (40205589)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 文化人類学 / 民族学 / 天文学 / プラネタリウム / 民俗学 / 考古学 / サイエンスコミュニケーション / 人類学 / アイヌ民族 / 琉球・奄美 / ポリネシア / 琉球列島 |
研究開始時の研究の概要 |
代表者は今まで国内外の考古学および民族学的な調査や文献資料に基づき、移動式プラネタリウムを用いて、夜間の天文現象と文化との関係を日本各地の市民に提示してきた。その目的はエスノサイエンス(民族知)とサイエンス(科学)のコラボレーションを通じた新たな知のあり方、スカイロアの探究を行うことである。 スカイロアとは太陽、月、星座などの天体だけではなく、風、雲、鳥など地表面の上にある自然現象に関する知識を総称する概念であり、雲の変化や渡り鳥の飛来などの自然現象、さらに海上や水中の画像や映像を投影することによってより統合的なロア(知恵)の体験を可能にする、より、進化した人類学的プログラム制作に挑戦する。
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研究成果の概要 |
本研究は人類学と天文学の有機的な関係構築と地域住民参加型の文化天文学のイベントを実施することを目的とした。 過去3カ年はコロナ蔓延のため新しい形式を模索した。(1).対面式:エアドームの中にプロジェクターで星空を投影する。2021年11月、2022年10月に喜界島で実施。解説には島民が参加した。(2).オンライン型:星空動画、BGM、解説を動画化、zoomを通してオンライン配信した。2022年、2023年1月に南山大学「人類学フェスティバル」で実施。申請者のゼミ生解説担当。(3).ハイブリッド式:動画化した星空動画、BGM、解説を対面ドーム内で投影。2021年12月、札幌ピリカコタンで実施。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天文学はサイエンスとして学校教育の中で教授されるのではなく、人々の中に生き続けることで健全な状況が維持される。そのために人類学が関与することで実践的な企画が実現させ、人類学のプレゼンスを示すことを目指した。世界最大級のプラネタリウムが作られたり、スーパーサイエンス校の認定の反面、地方の科学館の多くは経営危機に瀕している。本申請は常設のプラネタリウム建造を目的とするのではなく、地域住民の希望に対応するかたちで現地にエアドーム式のプラネタリウムを運び設置し、西欧の星座だけではなく、その土地の人々や先住民族が伝えてきた天文知識を表現する、アンソロポリウム(人類学+プラネタリウム)の試みであった。
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