研究課題/領域番号 |
20K01211
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本田 洋 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50262093)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 共同体 / ローカリティ / 民族誌 / 韓国 / マウル作り / 脱工業化 / 主体 / 代案性 / 親密性 / 社会人類学 / マウルづくり / 住民自治 / コミュニティ / 新自由主義 / 福祉レジーム / 活動家 / 自己統治 / 社会性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,近年,韓国の地域社会で活発に展開されている「共同体作り」事業を,コミュニティ活動の設計的な組織化の実践を通じてローカルな関係性が生成・再編成される過程として捉え直す。具体的には,この事業を通じて生まれつつある集団や諸関係について,全羅北道南原地域等での現地調査に基づき,共時的/通時的な民族誌的分析を試みる。また近年のコミュニティ研究の諸成果と対照しつつ,この事例の理論的意義を照査する。
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研究成果の概要 |
本研究では,現代韓国における「共同体(マウル)作り」事業を通じたローカル・コミュニティの再構築を民族誌的に検討するとともに,その結果を踏まえて共同体理論の再検討を試みた。共同体作りの過程では,地域住民だけではなく行政・中間支援組織や活動家など,異質性の高い多様なアクターの相互作用によって様々な共同性が構想・想像され実践されており,またそのなかで従来とは異なるローカルな主体形成も進んでいる。これを捉える理論的枠組みとして「可能態としての共同体」を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的な意義として,まず現代韓国社会におけるローカル・コミュニティの生成に関する最新の事例研究を行なったこと,ならびにこれを脱工業化の脈絡に位置づけて実践を通じた共同体の生成に関する理論的考察を洗練させたことを挙げられる。社会的意義としては,日韓の共同体運動や共同体活動において,自他の実践を省察的に捉え直すことの助けとなりうる認識枠を洗練させたことを挙げられる。
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