研究課題/領域番号 |
20K01227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
平井 芽阿里 中部大学, 国際関係学部, 准教授 (70590438)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 学校のフォークロア / 合格祈願 / 試験祈願 / 受験 / 試験 / 御嶽 / 祭祀儀礼 / 村落祭祀 / 合格 / 沖縄 / 韓国 / 日本 / 神社仏閣 / 学校 / フォークロア / 伝承母態 / 地域学校融合型社会 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、〈現代〉沖縄の〈学校〉を主な調査地とし、〈現代性〉と〈場所性〉に留意した伝承概念を生活世界の中で再構築し「学校のフォークロア」と言う新たな理論実践モデルを提示することである。事例として、本来宗教とは無関係であるはずの〈学校〉という場を「伝承母態」に含み、実践される地域文化伝承を取り上げる。具体的には沖縄県宮古島市の小中学校で行われる「生徒願い」という祭祀儀礼、合格祈願、学校で祀られる神々、地域行事やPTA活動、生徒の安全を祈願するための教員組織の実態を対象とする。「学校のフォークロア」を提唱し「地域学校融合型社会」の知の伝承のあり方を理論化する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的はこれまで民俗学の中心的議論となってきた伝承概念を再構築し「学校のフォークロア」という新たな理論実践モデルを提示することである。そのために、主に沖縄の学校で行われる祭祀儀礼や祈願、愛知、静岡、京都、福井、韓国の神社仏閣の合格祈願に関するフィールドワークを実施した。結果、現代に特徴的な「地域学校融合型社会」の知の伝承のあり方や日韓の合格祈願グッズ、合格祈願フード、合格祈願スナック、合格祈願に関する授与品の多様な実態も明らかにすることができた。特に沖縄を含む日韓の合格祈願に関する俗信や縁起食物等は従来研究では学術の視点から総合的に捉えられてこなかったため、一定の成果はあったといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して明らかにできた点は主に3つある。まず、①沖縄県宮古島を中心とする「学校の神様」についての実態、次に②現代日本、現代韓国の合格祈願フード、合格祈願スナック、合格祈願グッズの実態、そして③愛知県内の合格祈願に関する実態である。これまで、日韓の合格祈願に関する俗信や縁起食物等は、学術の視点から総合的に捉えられてこなかった点が指摘されている。そのため、本研究を通し現代社会の日常の中に組み込まれている合格祈願の実態を明らかにし、背景にある人々の思惟を考察できた点で、多少なりとも社会的意義があるといえる。
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