研究課題/領域番号 |
20K01282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05020:公法学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
倉田 玲 立命館大学, 法務研究科, 教授 (20368012)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 選挙権 / 投票権 / 自由選挙 / 普通選挙 / 主観訴訟 / 選挙運動の自由 / 表現の自由 / オーストラリア / コミュニケーション / オーストラリア高等法院 / 棄権の自由 / アメリカ / 選挙人名簿 / 強制投票 / 公職選挙法 |
研究開始時の研究の概要 |
伝統的な強制投票制度に漏れが生じるのを容認しはじめたオーストラリア高等法院や棄権を繰り返すと投票できなくなる制度を容認しはじめた合衆国最高裁判所の判例を対照するなどの新規の方法により,選挙の公正を前提とする特殊な権利でありながら行使の自由も必須の要素とする権利として選挙権を再定義するとともに,そこに必須の棄権の自由を選挙運動の自由と無理なく統合して自由選挙の原則を理論的に再構成する。
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研究成果の概要 |
研究課題「自由選挙の原則を理論的に再構成するための棄権の自由の再定義」に関連する主要な研究成果として、研究期間中(2020-2022年)に、倉田玲「民主主義--臨時国会の召集決定をめぐる民主主義と司法審査」市川正人・倉田玲・小松浩(編)『憲法問題のソリューション』157-168頁(日本評論社、2021年)、倉田玲「棄権の自由」立命館法学393・394号278-298頁(2021年)、倉田玲「暗意としての自由」立命館法学399・400号255-291頁(2022年)、倉田玲「投票を集計される権利」立命館法学405・406号156-177頁(2023年)を公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究課題「自由選挙の原則を理論的に再構成するための棄権の自由の再定義」について、近年のアメリカ合衆国最高裁判所の判例や諸州の立法に顕著な「棄権の自由」の制約を容認する傾向を分析するとともに、オーストラリア連邦においては「自由選挙の原則」を構成するコミュニケーションの自由が明文の権利章典をもたない憲法の「暗意としての自由」であるという特異な構造の意義を考察した。また、これらの研究成果を総合して理論的な構成要素を再整理する作業から展開して、そもそも「棄権の自由」が何を放棄する権利であるのかを裏側から把握するために「投票を集計される権利」という概念の追究を開始して、これについても試論を公表した。
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