研究課題/領域番号 |
20K01311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05030:国際法学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
酒井 啓亘 京都大学, 法学研究科, 教授 (80252807)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | グローバル・ガバナンス / 国際司法裁判所 / 国際海洋法裁判所 / 世界貿易機関 / 投資協定仲裁 / 国際連合 / 国家間仲裁 / ソフト・ロー / グローバルな公共区間 / 司法機能 / 世界貿易機関(WTO) / 国際海洋法裁判所(ITLOS) / 法の支配 / ジェノサイド条約 / ロシア・ウクライナ戦争 / 訴訟参加手続 / グローバルな公共空間 / 国際立法 / 決定的期日 / 安全保障例外 / 時際法 / 領域紛争 / 国際裁判 / 国際法形成過程 |
研究開始時の研究の概要 |
国際平面と国内平面をつなぐ「グローバルな公共空間」において非国家主体も含めた様々な実体の活動を規律する規範が果たす役割を確認し、これを援用する国際的な裁判機関の活動の検討を通じて「グローバルな公共空間」における新たなガバナンスの可能性を探る。これら機関が、非法的な規範を含む国際的な規範を適用・援用して紛争を解決する機能とともに、「グローバルな公共空間」における様々な実体の活動を規律する制度の構築やその実施に影響を与え貢献する機能を有する状況を理論的に分析し、「グローバルな公共空間」における非法的規範を含む国際的な規範の役割の豊富化と、それに伴う国際的な裁判機関の制度的機能的展開を検討する。
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研究成果の概要 |
「グローバルな公共空間」においてどのような規範がアクターの活動を規律しているのか、非国家的実体の登場や非法的規範の形成が国際平面や国内平面における既存の法制度にいかなる影響を与え、それが「グローバルな公共空間」とどのように関係しているのかという問題の解明を行った。具体的には、国際的な武力紛争や侵略行為に対する国際司法裁判所の役割、領域紛争や国境画定紛争における国家間仲裁や国際裁判所の判断の意義、国際貿易分野における世界貿易機関の紛争解決手続が安全保障例外条項をめぐる紛争の解決に果たす役割、海洋法分野において国際海洋法裁判所が「人類の共同の財産」概念の発展に果たした役割などの検討である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グローバル化時代の国際社会は、主権国家のみならず、個人や企業など様々な構成員からなる社会として再構成されうる。そこでは、各構成員の活動を規律する制度や規範も発展することになり、従来の条約や慣習国際法の内容を国内法秩序で実現していくという手法だけでなく、「グローバルな公共空間」において活動する主体を直接規律する制度や規範もまた重視される。本研究の成果は、こうした「グローバルな公共空間」における国際裁判機関のガバナンス機能を焦点にあてることにより、そこに妥当するグローバル・ガバナンスの手段としての国際法の役割やその在り方を理論的に明らかにしたことにある。
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