研究課題/領域番号 |
20K01312
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05030:国際法学関連
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研究機関 | 大阪学院大学 (2022) 大阪大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
真山 全 大阪学院大学, 国際学部, 教授 (80190560)
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研究分担者 |
吉田 脩 筑波大学, 人文社会系, 教授 (40323240)
川岸 伸 静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (30612379)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 国際法 / 武力紛争法 / 国際人道法 / 中立法 / 環境法 / 宇宙 / 宇宙戦 / 衛星 / 宇宙法 / 武力紛争法・国際人道法 / 航空法 / 国際法規相互の効力関係 / スペースデブリ / 衛星攻撃 / 空戦法規 / 付随的損害 / 国際人道法・武力紛争法 / 空戦 / スペース・デブリ / サイバー |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙空間軍事利用は核抑止のための通信や偵察が従来主であった。しかし、宇宙戦能力を米ソの他英仏中印等が備えるに至り、戦闘その他敵対行為の可能性も生じてきた。この宇宙戦を国際法がどう規律するかを検討する。まずは宇宙条約と武力紛争法の適用関係を検討し、更に武力紛争法で宇宙戦は空戦法規の適用で規律すべきなのか又は宇宙空間の安全保障上の意味が空とは異なることや宇宙の特殊性から宇宙戦法規という新domainを考えなければならないかを検討する。サイバー戦には武力紛争法新domain形成力がなかったのは明らかであるから、宇宙戦法規という新domainが成るとしたら20世紀初の空戦法規以来のことになる。
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研究成果の概要 |
国際法の一分野である武力紛争法は、敵対行為の対象の所在場所により陸海空戦法規に分類される。武力紛争時に宇宙空間がかかわる行為が増加したことから、宇宙空間に向けられた行為は空戦法規適用で処理できるか、新たに宇宙戦法規を構想しなければならないかが問われる。前者なら規則は見いだせるものの、後者では改めて国家実行を評価しつつ規則を同定しなければならず、類推等の手法を用いても規則を発見できない可能性もあり、武力紛争法秩序が不安定化する。本研究では、宇宙戦について法的及び技術的な観点から検討を加え、その特殊性から空戦法規の適用やその類推では対応できない部分の存在は否定できないという結論を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
武力紛争当事国が宇宙を積極的に用いるようになるのは1990年代以降であるが、2000年代に入り衛星妨害等が容易になるような技術的進展を見た。諸国もこの状況に対応し宇宙軍新設といった措置を講じている。武力紛争法でもいかなる規則が宇宙戦を規律するかの検討が必要になったが、本研究では陸海空戦法規のドメイン区分がどのように形成されたかを振り返り、それを基に宇宙戦法規形成可能性を探った。具体的な適用規則同定はこうした基本的検討抜きには不可能で、そうした基本的作業には学問的意義の他、衛星に損害が生じた際にどの範囲で責任を追及できるかといった実務的問題処理のための有用な指標提供という社会的意義もある。
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