研究課題/領域番号 |
20K01329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05040:社会法学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
水島 郁子 大阪大学, 大学院高等司法研究科, 教授 (90299123)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 労働法 / 医師の働き方改革 / 労働時間 / 労働者の安全 / オーストリア法 / 医師の働き方 / 勤務医 |
研究開始時の研究の概要 |
イノベーティブな共生社会における労働法を探求することを将来の目的として掲げ、その一内容として、診療従事勤務医の労働法上の問題を検討する。 診療従事勤務医に時間外労働時間の上限規制が適用される2024年に向けて、勤務医の働き方の検討が行われている。労働法学の立場から法的課題を整理し、解決策を提示し、労働法学において未解明の課題についても対応案を提示する。労働時間の諸問題のほか、健康確保や女性活用を研究対象とする。
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研究実績の概要 |
労働時間規制に関する働き方改革が2019年4月に始まり、2024年4月には、医師、建設業、運送業に拡大するところ、本研究では診療従事勤務医(医業に従事する労働者である医師。以下「勤務医」という。)の働き方に着目する。医師は聖職であり労働時間規制に馴染まないとする考えはかつて支配的であり、勤務医の超長時間労働は周知の事実であったが、確実な医療供給のために見過ごされてきた。働き方改革実行計画に基づく労働基準法改正を受け、2024年4月から時間外労働の上限規制が及ぶのを前に、労働時間(や在院時間)管理の徹底や長時間労働を抑制するための他の医療専門職へのタスクシフト/シェア推進等の取組みが進められている。 今年度は、病院の取組みや、医療機関勤務環境評価の内容や受審状況、法規制の詳細について、現状把握を行い、課題を確認した。勤務医の長時間労働の抑制と安定した医療供給を両立すべく、2024年4月に向けて、着実に準備が進められていることを確認したが、自己研鑽の労働時間性をめぐる解釈や勤務医の兼業、面接指導の実効性等、さらに検討すべき課題がある。とくに勤務医の健康確保のために面接指導は重要である。 昨年度末に現地調査を行った台湾における勤務医の労働時間規制と現状について、資料等を検討したが、日本における勤務医の働き方に示唆を与える法規制や取組みは、特段、見いだせなかった(なお、台湾の研修医の労働時間についてのガイドラインは注目しうる)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本務の都合(職務多忙)により、オーストリアでの現地調査を実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
オーストリアでの現地調査は断念し、文献調査とメール等によるヒアリング調査に変更する。
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