研究課題/領域番号 |
20K01409
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05060:民事法学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
白須 真理子 関西大学, 法学部, 准教授 (50609443)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 複合家族 / 非婚カップル / 親権 / 社会的親子 / 子の利益 / フランス法 |
研究開始時の研究の概要 |
非婚の複合家族における子の養育の権利義務関係について研究する。より具体的には、非婚カップルの一方(「A」という)の連れ子(「X」という)とカップルの他方(「B」という)との間に、「親子らしい」関係が築かれた場合に、A=Bの同居期間中、またA=Bが離別するに至った後に、B=X間にはどのような法的な権利義務が与えられうるかを検証する。 現行法上、婚姻や親子関係は、婚姻費用分担義務の発生や嫡出推定制度等に代表されるように、その効果がパッケージ化されている点に特徴があり、またその点に制度の意義があるともいえる。本研究は、それを相対化させることの可否ないし要否と、その根拠を問うものである。
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研究成果の概要 |
非婚の複合家族にみられるように、「親子らしい」関係に対する法的な権利義務関係について、フランス法におけるparentalite(最後のeには、アクサンテギュが付く。)概念を分析することにより検討した。この概念は、直接には法律上の概念ではなく、多義的であるが、本研究では、特に、民法上の概念とどのように異なるのかという観点から分析をおこなった。民法上の親権とは区別する形で、親としての職能・役割や、事実的な関係に着目する点に特徴がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、parentalite概念を総合的に分析した研究はみられない。本研究の第一の意義は、多義的なこの概念の一端を明らかにした点に認められる。また、従来の複合家族に関する研究は、離婚後の再婚家庭のように、主として、婚姻によって規律される関係を想定した研究であった。本研究は、非婚の複合家族に着目する点に新規性があり、ここに第二の意義が認められる。このことは、学術的な意義にとどまらず、カップルや家族の価値観、家庭の多様化が認められる現代において、社会的な意義を有するものということができる。
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