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知的財産法における公示機能の確保ー著作権法および標識法を中心にー

研究課題

研究課題/領域番号 20K01432
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分05070:新領域法学関連
研究機関駒澤大学

研究代表者

小嶋 崇弘  駒澤大学, 法学部, 准教授 (80722264)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードファッション / アップサイクル / 商標法 / 表示の希釈化 / 表示の汚染 / 商品等表示としての使用 / 報酬請求権 / 法定許諾 / 金銭的請求権 / ハッシュタグ商標 / 表示の稀釈化 / 著作権の権利制限 / 知的財産法 / 著作権法 / 不正競争防止法 / 公示機能
研究開始時の研究の概要

無体物である情報の利用行為を規制する知的財産法においては、権利の内容および権利者に関する情報を公示することが相対的に困難であるため、著作物の利用者または商標の使用者にとって、権利処理にかかる費用が過大となるという問題が生じている。そこで、本研究は、著作権法および標識法の分野において、外部性を有する利用または使用を奨励し、また、市場における商品間の競争を保障するために、いかなる解釈論および立法論を採用することが望ましいかを検討する。検討に当たっては、登録制度、保護範囲の判断基準、権利の集中管理などに焦点を当てる。

研究実績の概要

本研究は、知的財産法(特に標識法および著作権法)における公示機能を確保し、外部性を有する成果物の利用または市場における商品間の競争を促進するために、望ましい解釈論および立法論を検討することを目的とする。
2023年度は、第1に、商標が付された商品の再販売および改変について比較法研究を行い、その成果を論文として公表した。リセール・プラットフォームの普及等により、中古衣料品市場は拡大傾向にあり、特に、高級ブランドの商品は高品質で耐久性が高いため、再販市場において人気が高い。また、リセール市場において販売される商品の中には、中古品を再利用して、それに新たなデザインを施すなどして元の商品に付加価値を持たせたものが含まれている。このような状況において、米国ではファッショ関連商品のアップサイクルをめぐる法的紛争が増加している。本研究は、この問題に関して裁判例・学説の蓄積がある米国商標法を分析することにより、商標権者の商品に改変を加えて再販売する行為の商標権侵害該当性および不正競争行為該当性(不正競争防止法2条1項1号・2号)について日本法の望ましい解釈論を展開したものである。
第2に、昨年度に引き続き、著名表示の汚染規制に正当化根拠について、米国を中心とする学説・裁判例の分析を行なった。そこでは、表示の汚染がいかなるメカニズムで消費者のブランドに対する認知に影響を与え、著名表示主体に経済的不利益を生じさせるのかを検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

商標が付された商品の再販売および改変の標識法上の取り扱いについて比較法研究を昨年度に引き続き、その成果を公表することができた。もっとも、同時に進めている著名表示の希釈化規制の正当化根拠に関しては、米国の学説および裁判例を分析する作業に想定した以上の時間を要したため、研究成果の公表に遅れが生じてしまった。

今後の研究の推進方策

2024年度は、著名表示の汚染規制に正当化根拠に関する研究成果をまとめて、論文として公表することを目指す。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] アパレル商品のリメイク品の販売による著名表示の稀釈および汚染が肯定された事例2022

    • 著者名/発表者名
      小嶋崇弘
    • 雑誌名

      A.I.P.P.I.

      巻: 67 ページ: 30-55

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 権利制限規定・法定許諾による著作物の利用と対価の還流 : 英豪両国の著作権法を手がかりに2021

    • 著者名/発表者名
      小嶋崇弘
    • 雑誌名

      コピライト

      巻: 61 ページ: 54-67

    • NAID

      40022615585

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] #ハッシュタグは商標として機能しうるか2021

    • 著者名/発表者名
      小嶋崇弘
    • 雑誌名

      IPジャーナル

      巻: 17 ページ: 36-38

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 教科書やウェブ情報のコピペはどこまで許されるのかー学生の立場から2021

    • 著者名/発表者名
      小嶋崇弘
    • 雑誌名

      法学セミナー

      巻: 794 ページ: 8-12

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 競争上似ざるを得ない表示の除外〔水切りざる事件〕2020

    • 著者名/発表者名
      小嶋崇弘
    • 雑誌名

      商標・意匠・不正競争判例百選[第2版]

      巻: 248 ページ: 160-161

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 特許法102条2項・3項に基づく損害額(知財高判令和元・6・7)2020

    • 著者名/発表者名
      小嶋崇弘
    • 雑誌名

      令和元年度重要判例解説

      巻: 1544 ページ: 260-261

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 権利制限規定・法定許諾による著作物の利用と対価の還流ー英豪両国の著作権法を手がかりにー2021

    • 著者名/発表者名
      小嶋崇弘
    • 学会等名
      パブリック・ドメイン研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 表示稀釈および表示汚染により著名表示主体に損害が生じているとして不正競争防止法2条1項2号の適用が肯定された事例2021

    • 著者名/発表者名
      小嶋崇弘
    • 学会等名
      AIPPI判例研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 著名表示の希釈化規制に関する正当化根拠ー表示の汚染を中心にー2020

    • 著者名/発表者名
      小嶋崇弘
    • 学会等名
      同社大学知的財産法研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 「米国商標法における商標が付された商品の再販売および改変―ファッション分野におけるアップサイクルを中心に」『知的財産法政策学の旅―田村善之先生還暦記念論文集』2023

    • 著者名/発表者名
      吉田広志・村井麻衣子・Branislav Hazucha・山根崇邦編(分担執筆:小嶋崇弘)
    • 総ページ数
      642
    • 出版者
      弘文堂
    • ISBN
      9784335359514
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 田村善之編著『知財とパブリック・ドメイン 第2巻:著作権法篇』2023

    • 著者名/発表者名
      小嶋 崇弘
    • 総ページ数
      416
    • 出版者
      勁草書房
    • ISBN
      9784326404155
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 商標法コンメンタール 新版2022

    • 著者名/発表者名
      金井 重彦、鈴木 將文、松嶋 隆弘(小嶋崇弘・分担執筆・357-370頁)
    • 総ページ数
      1280
    • 出版者
      勁草書房
    • ISBN
      9784326404025
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 図録 知的財産法(100-107頁)2021

    • 著者名/発表者名
      前田 健、金子 敏哉、青木 大也(分担執筆 小嶋崇弘)
    • 総ページ数
      122
    • 出版者
      弘文堂
    • ISBN
      9784335358586
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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