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多様な立場での法的実践能力を高めるジェンダー法学教育方法の開発に向けた研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K01433
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分05070:新領域法学関連
研究機関京都女子大学

研究代表者

澤 敬子  京都女子大学, 現代社会学部, 准教授 (60340444)

研究分担者 手嶋 昭子  京都女子大学, 法学部, 教授 (30202188)
渡辺 千原  立命館大学, 法学部, 教授 (50309085)
南野 佳代  京都女子大学, 法学部, 教授 (60329935)
三輪 敦子  公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 嘱託研究員 (90414119)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードジェンダー / ジェンダー教育 / ジェンダー法学 / 法学教育 / 法実践
研究開始時の研究の概要

日本のようにジェンダー関しての理解と受容が進みにくい社会では、大学でのジェンダー法学教育を受けた後での、ジェンダー法に関わる法的実践には強い抵抗や葛藤が待ち受ける。本研究は、これら被教育者が、大学卒業後に生じる立場の多様さにかかわらず、社会において学んだ教育内容をさらに活かせる法的実践能力を育むような、ジェンダー法学教育方法の開発のための準備的研究である。

研究実績の概要

本研究の目的の一つである、各問題領域(ジェンダー法運動、雇用、親密圏・性暴力、紛争解決、性と生殖に関わる権利)における法的実践の主要な葛藤とその原因の精査については、これまでの研究によってテキスト執筆を含むある程度の成果を出せたため、2023年度はこの研究の最終的な目的である「学んだ教育内容を活かせる法的実践能力を育むジェンダー法学教育」に寄与する教材の内容と様態を研究会を重ねて検討した。
その結果、上記のあらゆる領域がジェンダーについては重要であるが、とりわけ主として親密圏・性暴力と性と生殖に関わる権利の問題にフォーカスして今後の研究を進めることとなった。その理由は、これらの問題は大学生にとってもその後の生活者としても重要な課題であるにかかわらず、1)従来の「私的領域」に強く関わり社会的な議論がされにくかったこと、2)考え方が多様で時に思想・宗教的なスタンスと強く関わる問題であること、3)科学的な展開等により新規の状況や課題が常に生まれていること、4)従来の法及び法学研究においては十分な対応や議論がなされにくかったこと、5)教育の仕方じたいにも特に工夫が要る部分であるからである。
なお、個々レベルでの実績としては、共同研究者がジェンダー視点からの教育の見直しに関する論考を教育関連の書籍に寄稿し、また別の研究者が男女共同参画のための情報雑誌に寄稿しており、それぞれジェンダー法教育に関する情報を発信している。また司法におけるジェンダー視点の問題、女子教育についての歴史的検討を行うことによってもジェンダーの観点を深め、ぞれぞれ論文で報告している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ等により時間や機会が限定された中ながら、個々の領域での検討が法社会学、ジェンダー法学関連の教科書、教育やジェンダー教育に関する書籍への寄稿などの形で生かされ、成果をあげてきている。これらが最終年度の研究へとスムーズに繋がっており、おおむね順調に進んでいると言える。

今後の研究の推進方策

2024年度は研究会での報告を重ねて、上記の問題について引き続き研究と報告を行い、何が議論を阻んできたのかを検証するともに効果的な教育方法を模索する。個々のレベルでの問題領域の精査についての報告も継続する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (21件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (11件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) 図書 (8件)

  • [雑誌論文] 「九條武子の女子教育に関する思想と実践に関する研究」2024

    • 著者名/発表者名
      南野佳代、手嶋昭子、西義人
    • 雑誌名

      『京都女子大学宗教・文化研究所 研究紀要』

      巻: 37号 ページ: 1-23

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「学びのスイッチー男女共同参画Ato Z ジェンダーレンズで読み解くSDGS 第11回 司法に潜むジェンダーバイアス 」2024

    • 著者名/発表者名
      南野佳代
    • 雑誌名

      『月刊 ウィラーン We learn』

      巻: 838号 ページ: 18-19

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「W7(Women 7)の意義と課題」(特集 G7広島サミットとジェンダー平等政策)2023

    • 著者名/発表者名
      三輪敦子
    • 雑誌名

      『国際女性』No. 37

      巻: 37巻 ページ: 25-33

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「シンポジウム・法曹養成とジェンダー 企画趣旨」2023

    • 著者名/発表者名
      南野佳代
    • 雑誌名

      『ジェンダーと法』

      巻: 20号 ページ: 113-117

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ジェンダー・センシティブな法曹の養成に向けて(提言)」2023

    • 著者名/発表者名
      南野佳代
    • 雑誌名

      『ジェンダーと法』

      巻: 20号 ページ: 153-161

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「いずれも凍結保存精子を用いた生殖補助医療により出生した控訴人らが、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律に基づき男性から女性への性別の取扱いの変更の審判を受けた被控訴人に対し、それぞれ認知を求める事案~東京高裁令和4年8月19日判決」2023

    • 著者名/発表者名
      手嶋昭子
    • 雑誌名

      WestlawJapan判例コラム

      巻: ー

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「企業の人権遵守を促進するーNCPを通じた『救済』提供の事例からー」2022

    • 著者名/発表者名
      三輪敦子
    • 雑誌名

      公益財団法人世界人権問題研究センター『グローブ』

      巻: No.111

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「第10回国際司法教育会議報告」2022

    • 著者名/発表者名
      南野佳代
    • 雑誌名

      『京女法学』

      巻: 23 ページ: 103-119

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「誰も取り残さずにコロナ後の社会と学校をつくるために 人権目標としての SDGsを導きの糸として」2021

    • 著者名/発表者名
      三輪敦子
    • 雑誌名

      『大阪の子どもたち -子どもの生活白書- 2021年度 版』

      巻: 2021年度版 ページ: 33-48

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ポスト司法制度改革期における医療事故紛争の脱訴訟化と司法アクセス2021

    • 著者名/発表者名
      渡辺千原
    • 雑誌名

      立命館法学

      巻: 393/394 ページ: 844-875

    • DOI

      10.34382/00014268

    • NAID

      120007004775

    • ISSN
      2434-1975
    • URL

      https://ritsumei.repo.nii.ac.jp/records/14284

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「北京会議の今日的意義」2020

    • 著者名/発表者名
      三輪敦子
    • 雑誌名

      『国際女性』

      巻: 34 ページ: 84-88

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 民事紛争と司法なぜ,事件数は増えていないのか コメント2022

    • 著者名/発表者名
      渡辺千原
    • 学会等名
      日本法社会学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ジェンダーセンシティブな法曹の養成に向けて2022

    • 著者名/発表者名
      南野佳代
    • 学会等名
      ジェンダー法学会第20回学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『すべての人が生きやすい社会へ~教育をジェンダーの視点で見直すヒント集』「グローバルにローカルに、ジェンダー平等を実現する」2024

    • 著者名/発表者名
      三輪敦子
    • 総ページ数
      72
    • 出版者
      開発教育協会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 『ジェンダー事典』「国連女性機関(UN Women)」2023

    • 著者名/発表者名
      三輪敦子
    • 総ページ数
      256
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      4621308874
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 『現代日本の紛争過程と司法政策  民事紛争全国調査2016-2020』「第32章トラブル経験とケアの在り処」2023

    • 著者名/発表者名
      南野佳代(佐藤岩夫、阿部昌樹、太田勝造編)
    • 総ページ数
      736
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      4130361589
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『現代日本の紛争過程と司法政策 民事紛争全国調査2016-2020』「第33章ジェンダーの視点から見た民事訴訟-2006年・2007年調査から変わったこと、変わらないこと-」2023

    • 著者名/発表者名
      渡辺千原(佐藤岩夫、阿部昌樹、太田勝造編)
    • 総ページ数
      736
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      4130361589
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『人権大学講座・人権問題シンポジウム講演録 日本の社会構造的差別を考える』「ジェンダーに基づく社会構造的差別の現状と課題~女性の社会進出を阻むもの~」2022

    • 著者名/発表者名
      三輪敦子(公益財団法人世界人権問題研究センター 編)
    • 出版者
      公益財団法人世界人権問題研究センター
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『スタンダード法社会学』「ジェンダー/セクシュアリティ」2022

    • 著者名/発表者名
      南野佳代
    • 総ページ数
      305
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      9784762831843
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 『新ブリッジブック 法社会学』「ジェンダーと法」2022

    • 著者名/発表者名
      南野佳代
    • 総ページ数
      261
    • 出版者
      信山社
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 『スタンダード法社会学』「裁判による法形成」2022

    • 著者名/発表者名
      渡辺千原
    • 総ページ数
      305
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      9784762831843
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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