研究課題/領域番号 |
20K01452
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
上田 美和 共立女子大学, 国際学部, 准教授 (00726391)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 政治史 / 日本近現代史 / 思想史 / リベラリズム / 自由主義 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、リベラリズムを政治思想史的に解明するために、第二次世界大戦終結前後のリベラリストたちの共通点・差異・対立点・多様性を考察する。本研究におけるリベラリズムとは、自由主義とも言い換えられ、他者に対する寛容と自律を構成要素とする、近代的価値概念であると定義する。本研究は新聞・雑誌記事資料を広範に調査し、各資料から思想を帰納的に抽出する方法によって行う。本研究は、比較政治思想史の方法をとりいれ、同時代の国内外のリベラリズムを横断して包括的に追跡する。現代社会に広がる“不寛容”を乗り越える方法をリベラリズムの歴史のなかに探り、研究成果の公開により、実社会に還元することを目指す。
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研究実績の概要 |
当研究課題の目的は、1945ー55年を「価値転換期」と位置づけ、当該期におけるリベラリズムを政治思想史の方法によって解明することである。課題3年度目にあたる令和4年度は、二つの方向に研究を進めた。第一に、リベラリストの清沢洌(1890ー1945)に焦点をあてる研究である。令和4年度内の研究成果は、令和3年度以来収集してきた清沢洌に関する新資料を用いて、研究論文「アメリカ移民としての清沢洌(一)」を大学紀要に発表した。立正大学石橋湛山に連なる人脈と思想研究会で研究発表「清沢洌のキリスト教信仰について」を行った。清沢は1945年以降の価値転換期を目前に死去した外交評論家であるが、当課題で扱う重要性は次の点に集約される。(1)研究代表者が初年度の研究を進めるうちに、「価値転換期の研究といっても、その前提として、当該期以前の価値観の諸相を解析 しなければ、当研究は成り立たない」と認識したこと。(2)清沢は第二次世界大戦終結直前に死去するが、戦後リベラリズムの価値観を用意した人物であるため、転換期以前のリベラリズムの価値観を体現する人物として、清沢洌を研究対象に選ぶ妥当性があること。 第二に、リベラリズム全般についての研究である。令和4年度内の研究成果は、1930-40年代研究会で研究発表「1930年代自由主義者による統一戦線の模索」を行った。これは昨年度当研究報告書「今後の研究の推進方策」(1)に掲げた「1930年代のリベラリズム」の方針を実践した研究発表である。また、石橋湛山記念財団機関誌『自由思想』に石橋湛山研究者3名による共著「石橋湛山研究ー過去、現在、未来ー」を発表した。リベラスト石橋湛山の戦前・戦時・戦後についての研究史を総括し、論点を整理し、今後の展望についての議論を深めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度以来執筆していた研究論文を完成し、公開することができた。また、令和5年度中に発表予定の複数の論文を同時進行で執筆しており、今後の研究成果につながる活動ができたため。
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今後の研究の推進方策 |
第一に、当研究課題に関連する複数の原稿依頼を受けているので、その要請に応えることにより、研究の還元において社会に貢献する。第二に、価値転換期(1945ー55)のリベラリズムを考察するために不可欠と考えられる、価値転換期「以前」の研究を2つの時期に区分し、それぞれの研究を進展させる。(1)戦前期について研究論文「アメリカ移民としての清沢洌(二)」として継続する。(2)戦時期について、令和4年度に研究発表を行った「1930年代自由主義者による統一戦線の模索」の研究を継続する。
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