研究課題/領域番号 |
20K01469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小林 正弥 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (60186773)
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研究分担者 |
石戸 光 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (40400808)
李 想 (李想) 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 准教授 (20722143)
木下 征彦 日本大学, 商学部, 准教授 (10440025)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ウェルビーイング / 価値観変化 / ポジティブ心理学 / 政治心理学 / 正義 / 公正 / 市民性 / 人格特性 / 政治哲学 / 公平 / システム論 / 価値観 / ポジティブ政治心理学 / 政治システム / 政治的人格特性 / コミュニタリアニズム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、政治心理学の包括的理論を構築して「ポジティブ政治心理学」の確立を目指すものである。具体的には、政治システム論とポジティブ政治心理学の理論的な接合を図りつつ、そこから構築した理論枠組みに基づき、政治的インプットにおける選挙、政治的アウトプットにおける政策の帰結としての正義・公平に注目し、双方の過程と主観的・客観的な心理的ウェルビーイングとの関係について実証的に分析する。ウェルビーイングと選挙や正義との関係を解明し、理論モデルの妥当性が明らかになれば、ウェルビーイングが大きな政策目的として浮上することになり、民主主義の再確立や公共政策の立案の上で、国内外への波及効果は極めて大きい。
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研究成果の概要 |
ポジティブ心理学と政治哲学を架橋し、ポジティブ政治心理学という新学問分野を心理学の国際ジャーナルで理論的に提起した。さらに2020年~2021年の3回の調査で、本研究の理論モデルの妥当性を実証した。まずコロナ禍の影響で、ウェルビーイングが継続的に下降し、ウェルビーイングと経済的格差とが関係していることを明らかにした。政治的インプットに関しては、ウェルビーイングと選挙結果の関係が存在するという初期的分析結果を明らかにした。政治的アウトプットに関しては、経済的・社会的要因とともに、正義・公正などの政治的要因がウェルビーイングや心身の健康と関係していることを明らかにし、日英双方の言語で公表した。 1
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポジティブ政治心理学の提案は世界で初めてであり、ポジティブ心理学にとっても個人のウェルビーイング研究を政治的領域に拡大するという点で国際的な学術的反響・意義が大きかった。ウェルビーイングと選挙結果との関係が立証されれば、心理的要因が政治に大きな影響を与えていることが明らかになるので、政治に対する社会的意義が大きい。経済格差や正義・公正などの政治的要因がウェルビーイングや心身の健康格差に日本でも影響を与えていることが明らかになったので、格差の縮小や正義・公正の実現が人々のウェルビーイングや心身の健康のために重要であることが明らかになり、公共政策を考える際に大きな社会的意義が存在する。
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