研究課題/領域番号 |
20K01489
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
力久 昌幸 同志社大学, 法学部, 教授 (90264994)
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研究分担者 |
河原 祐馬 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (50234109)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | イギリス / ロシア / ネイション / ナショナリズム / 帝国 / スコットランド / エストニア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ともにかつて帝国を経験したイギリスとロシア(ソ連)の事例の比較検討を通じて、多民族国家の中核ネイションと周辺ネイションのナショナリズムの相違について新たな知見を得ることをめざす。そのうえで、帝国解体後のネイションとナショナリズムの多様なあり方について一貫した説明を提供することが可能な理論枠組の構築という、ナショナリズム研究において重要な意義を持つと思われる課題に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では、英露の比較分析を通じて、多民族国家における中核ネイションと周辺ネイション、および、それぞれのナショナリズムの特質を明らかにすることがめざされた。本研究の主な成果としては、①ナショナル・アイデンティティ形成において見られる戦略的境界画定行為、②中核ネイションにおける境界拡大指向のナショナリズムと周辺ネイションにおける境界縮小指向のナショナリズム、③境界拡大指向のナショナリズムに対する帝国の影響と境界縮小指向のナショナリズムに対するネイションの政治経済利益の影響、以上三つの知見を挙げることができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、英露の比較分析を通じて、多民族国家における中核ネイションと周辺ネイション、および、それぞれのナショナリズムの特質を明らかにするために、ネイションの戦略的境界画定行為に注目して多民族国家における多様なネイションとナショナリズムに関する知見を深めたところにある。また、本研究の社会的意義は、英露のナショナリズムに対する帝国のもたらした影響を明らかにしたことにより、イギリスが今後、国家的一体性を保つことができるのか、またロシアがウクライナ戦争のような帝国主義的勢力拡大を続けるのか、という今日的な問題について考慮するうえで重要な視点を示したところにある。
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