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ハプスブルク帝国存続派から見たウィルソンの「14ヶ条」

研究課題

研究課題/領域番号 20K01509
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分06020:国際関係論関連
研究機関福岡女子大学

研究代表者

馬場 優  福岡女子大学, 国際文理学部, 教授 (40449533)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードハプスブルク / 連邦制 / ポポヴィチ / 14ヵ条 / 大オーストリア合州国 / ハプスブルク帝国 / オーストリア=ハンガリー帝国 / オーストリア / 民族自決 / ウィルソン / 第1次世界大戦
研究開始時の研究の概要

本研究は、ハプスブルク帝国と1918年1月のウィルソン米大統領の「14ヵ条」との関係を、帝国指導部による「14ヵ条」の受容と変容の視点から検討するものである。彼らは、「14ヵ条」の中に終戦後も帝国統治体制を温存させる可能性を見いだし、「14ヵ条」をもとにした国家再編案を作り上げた。そのプロセスと構想を明らかにする。

研究実績の概要

2023年度はようやくオーストリアでの史料調査をおこなうことができた。9月と3月の2回(各10日間)のオーストリア国立公文書館での調査では、まず、オーストリア=ハンガリー帝国(=ハプスブルク帝国)のオーストリア側における体制改革プロジェクトのひとつであるボヘミアにおけるクライス導入をめぐる政府内の諸見解と、導入後のボヘミアの各自治体の反応に関する史料を得ることができた。
つぎに、1918年10月の当時の皇帝カールによる国家体制変革に関する宣言の策定過程の史料を調査することができた。具体的には、同宣言が布告されたときのオーストリア首相であるマックス・フサレク(Max Hussarek: 在1918年7月~1918年10月)と、同宣言の作成に大きな影響を与えた内務省高官ヨハン・アイヒホーフ(Johann Andreas Eichhoff)の遺稿(Nachlass)を調査し、同宣言の成立過程に関する史料を得ることができた。
研究成果の発表に関しては、2022年度に検討をしていたアウレル・ポポヴィッチのハプスブルク帝国再編案を、論文「アウレル・ポポヴィッチの『大オーストリア合衆国』-20世紀初頭におけるハプスブルク帝国再編論の一形態-」として福岡女子大学紀要『国際社会研究』第13号で発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

オーストリア=ハンガリー帝国(=ハプスブルク帝国)のオーストリア側での帝国再編に関する二次文献を可能な限り検討することができたため、オーストリア側の再編計画の全容が明らかになった。また、そこで取り上げられていた一次史料を、時間的制約はあったものの主要なものを確認することができた。とくに、2022年度に調査する予定とした史料(アイヒホーフの遺稿)を調査することができたことは大きな成果であった。

今後の研究の推進方策

2023年の2度にわたる現地調査において、二次文献で提示されていた一次史料の中に、確認することができなかったものがあった。2024年度、夏を予定にもう一度現地での調査をおこない再確認していく。2024年度は本研究の最終年度であるので、すでに収集した史料の分析を進め、論文としてまとめていく。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] アウレル・ポポヴィッチの『大オーストリア合衆国』-20世紀初頭におけるハプスブルク帝国再編論の一形態-2024

    • 著者名/発表者名
      馬場優
    • 雑誌名

      国際社会研究(福岡女子大学)

      巻: 13 ページ: 27-43

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 第一次世界大戦末期のハプスブルク帝国 : 解体と存続の狭間で2024

    • 著者名/発表者名
      馬場優
    • 雑誌名

      ヨーロッパ文化史研究(東北学院大学)

      巻: 25 ページ: 3-22

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評 辻河典子『パリ講和会議体制とハンガリー』2022

    • 著者名/発表者名
      馬場優
    • 雑誌名

      東欧史研究

      巻: 44 ページ: 29-36

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 平和学事典2023

    • 著者名/発表者名
      日本平和学会
    • 総ページ数
      778
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      9784621308080
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] ハプスブルク事典2022

    • 著者名/発表者名
      川成洋(編集代表)
    • 総ページ数
      792
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      9784621306819
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] ハンドブック ヨーロッパ外交史2022

    • 著者名/発表者名
      岩間陽子、君塚直隆、細谷雄一(編著)
    • 総ページ数
      284
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623092260
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 中欧・東欧文化事典2021

    • 著者名/発表者名
      中欧・東欧文化事典編集委員会
    • 総ページ数
      823
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      9784621306161
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 「民族自決」という幻影:ハプスブルク帝国の崩壊と新生諸国家の成立2020

    • 著者名/発表者名
      大津留厚(編)
    • 総ページ数
      344
    • 出版者
      昭和堂
    • ISBN
      9784812220016
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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