研究課題/領域番号 |
20K01572
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07020:経済学説および経済思想関連
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
福田 進治 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (00322925)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 経済学史 / 古典派経済学 / リカード / 日本のリカード研究史 / 日本のリカード研究 |
研究開始時の研究の概要 |
スラッファ編『リカードウ全集』(1951-73)刊行以来、日本の多くのリカード研究者たちは欧米で支配的だったスラッファの解釈を批判しながら、初期の利潤理論や労働価値理論に関する独自のリカード解釈を確立し、独自のリカード研究の成果を生み出してきた。本研究では、こうした日本のリカード研究の特色を生み出した要因を明らかにするために、『リカードウ全集』刊行以前に遡って日本のリカード研究を検討し、戦間期以降の日本のリカード研究史の全体像を再構成することを通して、日本のリカード研究の独自性を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、スラッファ編『リカードウ全集』刊行(1951-73年)以前の日本のリカード研究について検討し、戦間期から今日に至る日本のリカード研究史の全体像を再構成することである。『リカードウ全集』刊行以来、日本のリカード研究者たちは欧米で支配的だったスラッファのリカード解釈を批判しながら、独自の研究成果を生み出してきた。そこで、本研究では、こうした日本のリカード研究が生まれた歴史的背景と具体的プロセスを戦間期に遡って調査し、日本のリカード研究史の全体像を構成することを目指す。これらのため、令和4年度は以下の作業を行った。 (a) 前年度に引き続き、戦間期を中心に活躍した福田徳三、河上肇、小泉信三、堀経夫、森耕二郎、舞出長五郎等のリカード研究に関わる文献を調査・収集し、彼等のリカード研究を検討し、その理論的特色、思想的含意、方法論的立場を明らかにする作業を進めた。 (b) 前年度は福田徳三のリカード研究に焦点を当て、福田の日本のリカード研究に関する検討の成果を公表したので、当該年度は河上肇のリカード研究に焦点を当て、河上のリカード研究の内容と意義、その功罪と影響を明らかにしようと検討を進め、さらにの福田のリカード研究と河上のリカード研究の比較検討を進め、日本のリカード研究の出発点の状況を明らかにしようと取り組んだが、当該年度中にそれらの成果を公表するには至らなかった。 (c) 他方、前年度取り組んだ福田徳三のリカード研究についてさらなる検討を進め、第46回リカードウ研究会(2022年12月26日、立教大学)において口頭発表を行うとともに、参加者と意見交換を行った。また、関連する活動として、近年の内外のリカード研究の成果を検証するセッションを組織し、2023年度経済学史学会大会セッション「リカードウ研究の現段階」準備会(2023年3月27日、立教大学)を開催した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国内外の移動の制限が徐々に緩和され、国内外の文献調査や面接形式の学会・研究会の開催等が少しずつ可能になってきたが、当初予定していた文献調査・収集や学会・研究会における研究成果の発表を十分に実施し、これまでの遅れを取り戻すには至らなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
国内外の移動の制限が緩和され、通常の研究活動が少しずつ可能になってきているので、今後とも状況を考慮しながら、文献調査・収集を継続し、日本のリカード研究の検討を推し進めたい。差し当たり、新年度中に河上肇のリカード研究に関する検討の成果を公表し、研究計画の遅れを取り戻したい。
|